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2005.02.28

サンビレッジ茜リフト

AKANE1

サンビレッジ茜リフト
事業者名:筑穂町
スキー場名:サンビレッジ茜人工スキー場
公式サイト:http://www.akaneski.or.jp/index.html
所在地:福岡県嘉穂郡筑穂町大字山口845-38
キロ程:約110m
高低差:不明
輸送能力:不明
速度:不明
動力:電気
許可年月日:1989年6月9日
運輸開始年月日:1990年8月10日
現設備運輸開始:2004年6月19日
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2名
搬器台数:27台
山麓:終端
山頂:原動緊張
索道メーカー:日本ケーブル

観察日:2004年7月25日

サンビレッジ茜の人工スキー場は、九州大和索道建設の屈曲式リフトがあるとして一部の索道ファンの間で有名になったが、2004年に架け替えられ、今では全国各地で見られる日本ケーブルの標準的なペアリフトになってしまった。

※新旧で起終点位置はほぼ同一であるものの、途中の線路通過位置がまったく違うので、新規事業許可かと思い込んでいたが、『平成17年度 鉄道要覧』を見ると旧線の許可がそのまま生きている事がわかった。変更認可での架替だったらしい。

トップの画像は、同社の標準的な終端装置を設備した本リフトの山麓停留場。

昔のリフトは、原動停留場と緊張停留場に分かれ、原動停留場では固定された原動滑車でロープを回し、緊張停留場では摺動する緊張滑車でロープに緊張力(テンション)をかけていたが、今では原動緊張装置を使って、一つの滑車でロープを回しながら、緊張力をかける方が一般的だ。この場合、反対側の停留場では、単にロープが折り返すだけの滑車になり、終端装置とか折返装置と呼ばれる。非常に単純な機械だが、メーカーによってデザインに違いがあり、メーカー判別にけっこう使える。日本ケーブルの場合、まずA-マスト形固定終端装置が登場、その後にこの画像のポストフレーム形固定終端装置へモデルチェンジした。

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この山頂停留場の原動緊張装置も、日本ケーブルの標準タイプだ。固定循環式リフトでは、各社ともこのようなオーバーヘッドタイプの原動緊張装置が一般的で、日本ケーブルの場合はモーター出力により2本脚・3本脚・4本脚を使い分け、それぞれ2コラム形・3コラム形・4コラム形と呼ばれる。さらに2コラム形・3コラム形では、モーターと減速機を最小限の機械カバーで覆ったタイプと機械室形の大形カバーで覆ったタイプがある。ここでは画像の通り、2コラムの機械室タイプが採用されている。

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この3枚の画像が全線の様子だ。路線の大半に保護網が設備されている。規制緩和で搬器下の高さが緩和された事を生かした設計(従来の夏山リフトでは考えられない高さを通過する場所がある)でこの様子なので、いかに強引な線路であるかわかる。

以前のリフトが屈曲リフトであったのは、山麓から見て逆「く」の字形のゲレンデに沿ってリフトを架設したためで、今回の架替えにあたっては、直線式のリフトとしたために、ゲレンデを造成するために山を切り取った法面上を通過する必要があったわけだ。どういう経緯で屈曲リフトを採用したかよく判らないが、おそらくは人工スキー場の設計を依頼したコンサルタントか設計事務所が、リフトをよく理解しておらず屈曲リフトを提案したのではないかと推測される。実際、そのような形でコンセプトプランが持ち込まれることはあり、屈曲式の不利な点を説いて、直線のリフトに変えることはよくあったのだが、ここでは索道メーカーに相談しなかったのか、相談を受けたメーカーが不利な点の説明を十分にしなかったのだろう。

山頂部分の画像で撒水しているのは、スキーの滑りをよくするための対策で、定期的にゲレンデを閉鎖して撒水する。ここはグラススキーではなく、人工芝の上をウィンタースキーで滑るタイプなので、このような対策が必要なわけだ。

ここは、スキーの他に「スーパースレイ」という溝をローラー式そりで滑る遊具(スーパースライダーと同種)もあるが、訪問時にはコースの一部が崩落した土砂で埋められ不通になっていた。リフト搬器にはこのそりを運ぶための金具が取り付けてあり、そのためセフティーバーは、後ろ側が曲げてある変形タイプになっている。

センターハウスの料金表にはリフト単独の料金が記載されていなかったが、山麓で「リフトだけ乗れますか?」と聞いたところ、その場で100円を払えばOKだった。

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山麓停留場近くに放棄されていた旧リフトの仕様表。ここからは屈曲リフトであったことは読み取れないが、九州大和索道建設製であったことはわかる。旧リフトについてはかとじんさんの「かとじんnoばあー」の「変な索道見つけた」や&h3f3fさんの「つなわたり」の「BaseStation」>「屈曲式特殊索道に乗ろう1(立体交差式)」に収録されている。

AKANE7

旧リフトは、現リフトのある斜面の山すそ付近を通っていたので、このあたりに屈曲部分があったはずだが、なんの痕跡も無い。旧リフトと言っても1990年8月10日の開業であり、リフトとしては古いとまでは言えないはずだが、架替え理由は「老朽化のため」となっており、屈曲式のメンテに手を焼いたものと思われる。架替え予算は、西日本新聞の記事によれば、約1億6400万円だそうで、いくら保護設備が大規模とはいえ、リフト1基にしては高いので、旧リフトの撤去やスキーコースの整備も含んでと思われる。

KAHOMONO

さておまけ画像。ここは駐車場から少し下がった位置がゲレンデになっており、このラック式モノレールでアクセスする。料金はスキー場の入場料に含まれる。メーカーはこの手の乗り物を多く手がける嘉穂製作所だ。

(2005年2月28日執筆 同年11月12日※部分加筆)

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