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2005.02.12

弥彦山ロープウェイ ~索道は神様?!

弥彦山ロープウェイ
事業者名:弥彦観光索道
公式サイト:http://www.hotel-juraku.co.jp/yahiko/main.html
所在地:新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2898
キロ程:981.28m
高低差:449.5m
支柱基数:1基
動力:電気 110kw
許可年月日:1957年4月17日
運輸開始年月日:1958年4月14日
種別:普通索道
方式:三線交走式(1支索2えい索)
搬器定員:35+1名/台数:2台(1号車:やまひこ・2号車:うみひこ)
索道メーカー:安全索道
搬器メーカー:近畿車輛

訪問:2004年3月17日

yahiko01
2号車「うみひこ」

弥彦山ロープウェイは、越後一ノ宮である「弥彦神社」の裏手から、弥彦山頂のやや北側の尾根まで登るロープウェイで、山上からは穀倉地帯の越後平野や背後の日本海が一望できます。
1基しかない支柱が、ほぼ中間地点で上下する搬器は支柱のやや山麓寄りですれ違います。
レールファンには、上越線の特急「とき」の食堂車や上越新幹線のビュフェ営業で、旅好きには関東近郊の大形温泉ホテルで知られるじゅらくグループだそうです。余談ですが、上越線列車の車内営業の印象が強いので新潟の会社かと思ったのですが、グループの公式サイトを見ると東京が発祥の会社なんですね。

yahiko02レストハウスから見た山頂駅

山頂駅付近には一段高い位置にレストハウスがあり、レストランなどがあります。

yahiko03索道の諸元とロープの展示

ロープウェイの停留場ではよく見かける掲示です。索道の諸元など、長さなどの一部を除くと乗客の大半が理解できないと思いますが、索道ファン的にはとてもありがたい掲示です。画像では読みにくいでしょうから、下記に抜粋しておきます。

線路傾斜長:981.28m
線路高低差:419.50m
支柱数:1基(高さ32m)
ロープゲージ:6m
運転速度:3.71m/sec
輸送人員:片道350人/H・往復700人/H
最大乗車人員:35+1名/搬器 (2160kg)
主原動機:AC110kw(ACサイリスタ制御)
予備原動機:40ps(ディーゼル)
支索:ロックドコイル φ52mm×1
えい索:6×Fi(25) φ22mm×2
平衡索:6×Fi(25) φ20mm×2
支索緊張索:18×Fi(29) φ72mm×1
竣工:1958年(昭和33年2月)
設計・製作・施工:安全索道株式会社

サイリスタ制御の場合、直流電動機だと思うのですが、ここには間違いなくACと書いてあります。これは謎です。私の知識不足かもしれません(汗) 1958年にサイリスタ制御は無かったと思いますし、当時の規則では速度の上限は3.6m/sでしたから、1回は動力関係のリニューアルを行なったものと思われます。現行のロゴマークなどが使われていることより、その際にこの仕様表を新調したものと推測されます。後述の搬器交換と同時の施工なら1990年実施と思われますが、未確認です。
開業時は最高速度3.6m/s、三相交流誘導電動機93.23kwでした。(06年8月9日加筆)
ロープ見本は、ケースが古そうですから、このリニューアル以前からの展示品かもしれません。仕様表では「平衡索」となっているロープが「尾索」となっている事からも、仕様表より古い可能性を示してます。

yahiko04搬器の銘板

yahiko05搬器のメーカープレート

1990年近畿車輛製造である事がわかります。定員の36名の内1名は、車掌を示しますので、実質35人乗りです。開業時は31人乗りでした。(06年8月9日加筆)

yahiko06無料送迎バス

このロープウェイ、弥彦神社の裏手を少し徒歩で10分ほど登ったところにありますが、私の訪問時には神社付近から無料送迎バスが出てました。自家用車やタクシーでは山麓駅まで行けません。この記事執筆時点では、公式サイトにこの送迎バスが出ていないようなので、廃止となったのか多客時のみ運転かもしれません。しかし、この送迎バスは接続が良すぎて、山麓駅でせわしないのが欠点です。おかげで山麓駅の写真を撮りそこないました。

yahiko07神社から見たロープウェイ

すこしわかり辛いですが、拝殿(本殿?)の前から見たロープウェイの山頂駅です。神社に参拝するとまるでロープウェイを拝んでいるような位置関係です。むろん、ご神体がロープウェイと言うことはなく、天照大神の曾孫天香語山命(あめのかごやまのみこと)をまつる神社です。
しかし、神社のすぐ横には競輪場があるし、有名神社の割には俗化しすぎているように感じるのは私だけでしょうか?

yahiko08おまけ 山頂の乗り物二題

ロープウェイ山頂駅のすぐ近く、日本海側の少し低い位置を弥彦山スカイラインが通っており、その山頂駐車場に展望パノラマタワーがあります。ロープウェイ山頂と山頂駐車場は、このクライミングカー(傾斜エレベーター)で結ばれています。この展望タワーは回転昇降式ですから、タワーを中心とするドーナツ状の展望室が、回転しながら上下するのですが、スカイラインが冬季閉鎖中の12月1日~3月末まではクライミングカー共々休止となります。スカイラインが休みでも、クライミングカーで降りて、タワーに乗れると思っていたのでガッカリ。実は、この2つの乗り物は、安全索道と並ぶ索道メーカーである日本ケーブル製なのです。ということで、他社の展望タワーよりは、ちょっとこだわりがあるのです。
ちなみにこのスカイライン、有料道路として新潟県企業局によって建設運営(1970年4月開業)されていましたが、1981年4月から県道に移管され無償開放されています。11年で償還が終わったのでしょうか?

(2005年2月12日 執筆)

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コメント

こんにちは、初めまして!
この弥彦ロープウエイには、何度か乗ったことがありますが、それにしてもたいした記事ですよね。
感心感心!!
スカイラインですが、償還なんぞ終わっていませんよきっと、企業局も大赤字で管理出来なくなって、県道に移管したようでしたね。

投稿: もうぞう | 2005.02.21 10:11

もうぞうさん、コメントありがとうございます。
スカイラインは償還終わってないですよね。冬季は閉鎖ですから実質的には、7~8年くらいの営業期間で償還できるわけないですよね。通行料がいくらだったか知りませんけど。
11年くらいで見切りをつけるのは、ある意味ではいさぎよいと思いますよ。見切りがつけられなくて、累積債務の山を築く道も多いですから。

投稿: こぶ | 2005.02.22 01:10

こんにちは 始めまして。タナベと申します。私も索道オタクを自負しております。実はサイリスタ制御に関してですが、サイリスタには大まかに2種類有って直流を制御するものはサイリスタといい、同じ用途、働きで交流を制御するものはトライアックといいます。例えば実際、交流電動機エレベータですと起動から最高速度まではトライアックで制御して、減速モードではトライアックを切り離し、あえて直流をモータに加えることにより制動がかかります。これをダイナミックブレーキといいます。もしかしたらダイナミック制動はロープウェイでは使用していないかもしれません。私の知っている限り箱根駒ケ岳、群馬 伊香保、群馬 赤城山、茨城 筑波山がサイリスタ駆動だったと思います。

投稿: タナベ | 2005.04.10 17:14

タナベさん、コメントありがとうございます。

>箱根駒ケ岳、群馬 伊香保、群馬 赤城山、茨城 筑波山がサイリスタ駆動

というのは、これらのロープウェイは交流電動機を使うトライアック制御という事でしょうか? これらは、筑波を除くと全て安索製ですね。安索では直流電動機のサイリスタ制御が少ないという話を聞いたことがあるのですが、トライアック制御が多かったと言うことなのかもしれませんね。

投稿: こぶ | 2005.04.11 01:17

こぶさんこんにちは。えとですね、弥彦のは実際乗ったことがないので、あくまでも諸元でしか判断できませんが、トライアック交流電動機をトライアックで制御していると思われます。
箱根駒ケ岳のは山頂乗降駅で機械室内をのぞけるのですがモータ後部に細かいコミュテータとブラシがついておりましたのでサイリスタを使った直流電動機ということになるとおもいます。それとお詫びです群馬赤城山と前回のコメントで書きましたが榛名山の誤りです。すみません。あと、昇仙峡のは元々直流ワードレオナード(原動電動機に加える直流を発生させる直流発電機付き)方式でしたが何年か前にサイリスタ制御に改修したそうですよ。

投稿: タナベ | 2005.04.11 16:00

タナベさん、度重なるコメントありがとうございます。なるほど、さまざまあるわけですね。電動機制御は奥が深いですね。

投稿: こぶ | 2005.04.13 02:50

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