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2005.03.04

箸蔵山ロープウェイ ~国内唯一の複式単線交走式

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箸蔵山ロープウェイ
事業者名:箸蔵山ロープウェイ株式会社
公式サイト:http://www2.ocn.ne.jp/~ropeway/
所在地:徳島県三好郡池田町字州津藤ノ井559番地14
区間:登山口~箸蔵寺
キロ程:948m
高低差:342m
支柱基数:憶えてません
輸送能力:417人/時
速度:5.0m/s
動力:電気
許可年月日:1998年12月25日
運輸開始年月日:1999年4月1日
種別:普通索道
方式:複式単線交走式普通索道(Double Loop Mono-cable)
搬器定員:32名
搬器台数:2台
山麓:油圧緊張
山頂:原動(300kw)
索道メーカー:日本ケーブル
搬器メーカー:CWA

観察日:2002年5月12日

古くより「こんぴら奥の院」として信仰をあつめる真言宗別格本山「箸蔵寺」参拝用のロープウェイ。戦前は箸蔵登山鉄道が鋼索鉄道を運行していたが戦時撤去となり、1971年に旧ケーブルカーの路盤に平行してリフトが架設された。さらに、リフト終点から本殿の近くまで交走式ロープウェイが同時に開業し、戦前よりも参拝の便が改善された。その後、1977年にリフトに平行した交走式ロープウェイが開業している。このあたりの経緯と状況は『鉄道ピクトリアル1994年1月号』掲載の「鋼索鉄道の遺構がある箸蔵山」という記事にまとめられている。

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今も登山口駅の後に鋼索鉄道のコンクリートアーチ橋が残る

この2本のロープウェイとリフトに代わる路線として建設されたのが現在の箸蔵山ロープウェイ。大門前停留場での乗り継ぎを解消し、山麓から山頂まで1本で結んでいる。

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今の登山口駅。バックのやや高い位置の看板がある建物は旧ロープウェイ山麓駅の一部。

今のロープウェイの特徴は、日本で唯一の複式単線交走式であることだ。箱根ロープウェイの複式単線自動循環式に先立って登場しており、国内のフニテル方式複式単線の第1号機でもある。複式単線というのは、2本の支えい索を用いる方式で、DMC(Double Mono Cable)という2本の支えい索を使うタイプとDLM(Double Loop Mono-cable)という1本のロープが2周する形式がある。DMCではロープの同調をとるのが難しく、国内で導入されているのは、全てDLMとなっている。

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山麓駅に置かれていた、DLMのロープの取り回しを説明する模型。上が原動停留場、下が緊張停留場となっており、原動停留場の真ん中にある滑車が原動滑車。左側の外側ロープが原動滑車で折り返し右側の内側ロープとなり、真ん中の緊張滑車で折り返して、左側の内側ロープとなり、再び原動滑車で折り返して右側の外側ロープとなり、両外側の緊張滑車で折り返して左側の外側ロープになるわけだ。

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これが山頂の原動装置。前述のロープの取り回しがわかる(はず)。内外の支えい索を搬器の幅より広く張る事で、搬器は左右2ヶ所で支持される形になるので、横風による横揺れが防止され、風に強くなるのが特徴。基本は自動循環式なので、ここでも握索機は自動循環式と同じものを使っている。

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ロープの間隔が広いので、支柱が大がかりになるのが、この方式の欠点かもしれない。

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搬器は、オレンジ色と黄色の2台。定員は旅客31名+車掌1名の32名。

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折りたたみ式の座席があるが、大半は立席になるため、このようななんと呼んだら良いのか良く判らない転倒防止のひもが天井から吊られている。(「吊り玉」? 「握りひも」?) これはCWA搬器でよく見られ、交走式で搬器メーカーが不詳の時に判別に役立つ。

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搬器内のメーカースプレート。ぶれてしまって読みにくいが、搬器タイプは「フニテル エボルーション 31+1」と読める。エボルーションという事は、ベーシックタイプもあるのだろう。

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索道としての仕様表

(2005年3月4日執筆)


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