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2005.11.19

八海山ロープウェー ~支柱通過10m/sの国内第1号

HAKKAIRW01

八海山ロープウェー
事業者名:株式会社コクド
スキー場名:六日町八海山スキー場
公式サイト:http://www.princehotels.co.jp/ski/hakkaisan/index.html
所在地:新潟県南魚沼市八海山
キロ程:2217.44m
支柱基数:不明
高低差:771.62m
最急勾配:不明
輸送能力:839人/時
搬器台数:2台
速度:10m/s
動力:電気
許可年月日:2001年7月18日
運輸開始年月日:2001年12月15日
種別:普通索道
方式:三線交走式(2支索1えい索)
搬器定員:81人
山麓:不明
山頂:不明
索道メーカー:安全索道
搬器メーカー:不明
鋼索メーカー:テザックワイヤロープ

観察日:2002年3月23日

ロングランコースで中級以上のスキーヤー・ボーダーに人気のある六日町八海山スキー場の幹線「八海山ゴンドラ」に代わって架設されたロープウェイ。『鉄道要覧』ではキロ程が2222mとなっているが、公式サイト・安全索道サイトのいずれでも、2217or2217.44mとなっているので、こちらの数字を採用した。

HAKKAIRW02

山麓停留場の位置は、ゴンドラ時代よりも高い位置にあり、ゴンドラ時代が下段の第1駐車場に面していたのに対し、現在は上段の第2駐車場に面している。そのため、200mほどの短縮となった。このロープウェイ山麓駅には、最低限の設備しかなく、更衣室・レンタルコーナーは旧ゴンドラ駅舎を転用した「ベースキャンプ」を利用する事になる。こちらを利用した場合、第1ロマンスリフト経由でロープウェイにアクセスする。

トップ画像をみると搬器の下側に、板状の物体が取り付けられているのが判る。停留場画像には、この板を載せると思われる架台が写っている。どうも架台が上下する構造になっており、板は比較的簡単に取り外せるようだ。そして、強風時にはこの板にインゴットを載せて搬器に取り付け、風対策とするようだ。筆者はこの仕組みをここで初めて見たので、すっかりここで初採用の技術だと思い込んでしまったが、先例があるようで、蔵王中央ロープウェイにも設置されていた。

間違いなくここで国内初登場の技術は、支柱通過速度10m/sだ。この速度は1987年建設の雲辺寺ロープウェイ(日本ケーブル製)で実現していたが、実は支柱は減速して通過しており、全線で10m/sが出せるのは国内初になる。

HAKKAIRW05

さらに、このように搬器内にディスプレイが設けられ、速度や位置などをリアルタイムで知る事が出来る上、搬器内の運転台での運転操作が可能となっている。ただ、搬器内運転台からの運転を国土交通省がまだ認めていないため、営業運転時は「停止」「減速」の指令のみの使用となっている。

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HAKKAIRW04


角ばった搬器の外観は、一見するとCWA社製に似ているが、この画像のように内装に内張りがある点やCWA社が好んで採用する握り玉式の吊り手がないことから、国内メーカー製と思われる。

HAKKAIGL01

これが、ゴンドラ時代の山麓駅。2階の開口部の痕跡が良く判る。前述のようにスキーヤーのセンターハウスとして活用されている。

HAKKAIGL02

旧搬器は、この画像の駐車場料金所のほか、休憩所代わりなどにも再利用されていた。

参考までに、八海山ゴンドラのスペックを書いておこう。

・線路長:2412m
・高低差:793m
・搬器定員:4名
・輸送能力:1200人/時
・運転速度:4.0m/s
・電動機出力:380kw
・単線自動循環式普通索道
・許可年月日:1983年4月25日
・運輸開始年月日:1983年11月19日
・索道メーカー:太平索道(ミューラー)
・搬器メーカー:CWA

独特の形状をした、丸パイプ3本を組み合わせた支柱で、昔のSF小説の挿絵に出てくる火星人を連想するのは筆者だけだろうか? 「八海山ゴンドラ」でイメージをググるとこの支柱が写った画像が出てくるので、他の方の感想をうかがってみたい。

執筆日:2005年11月19日 11月23日タイトル修正

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コメント

私の感覚では、八海山が自動循環式から交走式に交換となったと聞き「なんで輸送能力が落ちるロープウェイに変えたんだろう?」と思っていましたが、一時間当たりの輸送能力は確かに落ちていますが、運転速度が2.5倍になれば、それだけ乗ってしまえばゲレンデに到着する時間が少なくなりサービスアップに繋がるんでしょうね。

ところで自動循環式と交走式のイニシャルコストやランニングコストの比較は、どちらが有利なんでしょうか?通期や期間が限定される場合とでは変わってくるような感じもしますが・・・。

投稿: CSSSB | 2005.11.22 23:45

八海山は、一時ほどの人気がなくなりましたから、輸送力が減っても構わないという判断だったのでしょう。輸送力を減らしたくなければ、121人乗りとか166人乗りを採用する手段もある中、81人乗りを採用したわけですから。

ゴンドラと交走式を比較すると、後者の方が建設費はかなり安いです。半額・・・地形によってはそれ以下で済むはず。運行の人件費は似たようなものでしょう。保守費は交走式の方が、可動部分が少ないから安いでしょう。

サービスという面では、ゴンドラを喜ぶ人の方が多いでしょうね。輸送力が大きくても立席ゴンドラは「座れない」事で不人気ですから交走式も同じでしょう。さらに、一度に大勢が山頂からスタートする事になりますから、ゲレンデの混雑が不均等になります。

投稿: こぶ | 2005.11.23 03:49

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