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2006.01.09

柳津温泉スキー場 第2リフト ~国内生息希少種

YANAIZU02SL01

柳津温泉スキー場 第2リフト
事業者名:柳津町
スキー場名:柳津温泉スキー場
公式サイト:なし
所在地:福島県河沼郡柳津町小椿
キロ程:397m
支柱基数:5基 中間屈曲所あり
高低差:85m
最急勾配:不明
輸送能力:514人/時
搬器台数:不明
速度:不明
回転方向:時計
動力:電気 22kw
許可年月日:1979年7月4日
運輸開始年月日:1980年1月9日
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式(滑走式)
搬器定員:1人
山麓:原動
山頂:重錘緊張
索道メーカー:日本ケーブル
鋼索メーカー:不明

観察日:2005年12月24日

いよいよ目当ての第2リフトだ。第1リフト終点から、ほとんど平坦ながらやや高く離れた位置に山麓停留場がある。国内では以前から少数派の滑走式のシュレップリフト・・・つまり旧丙種特殊索道というわけだ。ロープトゥとは似て非なるものだが、果たして一般スキーヤーのうちで区別がつく人がどれぐらいいるか疑問だ。それ以前に、ロープトゥも旧丙種も乗ったことがなかったり、見たことがない人も多いに違いない。

ちなみに滑走式の総称としてシュレップリフトと呼ぶようだが、2人乗りは搬器形状からTバーリフトと称する事が多いので、シュレップリフトという場合はたいていは1人乗りだ。また1人乗りをJバーリフトと称する事もある。野沢温泉では一人乗りをジェッターリフトと称していたが、Jバーが訛ったのか、メーカー(安索)がそう称していたのか判らない。とにかく野沢のシュレップも今は無い。なお、ロープトゥの類でもTバーを称する事があるようなので、これまた事情を複雑にする。

珍しいのはこれだけでないが、まずは乗車してみよう。

YANAIZU02SL02

原動装置は小型で、見るからに安価そうである。ここで搬器のプラッタースティックを掴み股間に挟んでいると、みるみるナイロンロープがスプリングボックスから伸び、牽引を始めるという仕組みだ。

YANAIZU02SL03

乗車中は、こういう感じになる。もう少し滑走面の均一の勾配に整地し、圧雪をしっかりしてあればもっと快適なのだが、この状態ではけっこう疲れる。そして前方にそびえるタワーは終点ではなく、中間屈曲所だ。これが、本リフトの最大の特徴である。

YANAIZU02SL04

これが斜め上方から見た屈曲所だが、これではロープの取り回しがわからないだろう。そこで画像に加筆してみた。

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黄緑が上り線の支えい索、青が下り線の支えい索だ。内側屈曲になる上り線は、屈曲滑車で少し曲がるだけだが外側屈曲になる上り線はそう簡単にいかない。反対に曲がって、対になる屈曲滑車でもう一度折り返して山麓に向うのだ。レールファンがループ線方式の屈曲と称するのを読んだ事があるが、なかなか的確な表現だ。

貨物索道では古くからある一般的な屈曲方式だそうだが、チャアリフトでは交差部の高低差が大きく必要となるうえに搬器下が高くなりすぎるのであまり例が無い。筆者が知る限りでは、九州大和索道が手がけた別府ラクテンチのリフトと福岡県サンビレッジ茜リフトの2本があったが、前者は廃線、後者は直線のリフトに架け替えられた。

シュレップリフトではこのように比較的コンパクトに済ませることができるので、この種のリフトが多いヨーロッパでは珍しくないそうだが、国内では筆者が知る限りここだけだ。教えていただいたさいとーさんに感謝感謝、どれだけ感謝しても多すぎる事は無い。本当にありがとうございます。

さいとーさんの「スキー場四方山話」内の“雪山千夜一夜物語”に訪問記があるので、ご一読をお勧めする。

YANAIZU02SL06

曲がってしまえば、あとは山頂まで一直線だ。

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これが山頂停留場。平らな位置に載ったところで、プラッターを股間から外して手を離すと、ナイロンロープがするするとスプリングボックスに巻き上げられる。

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これが緊張装置。ロープを巻き取る時間が必要なので、降り場からけっこう離れている。そのため、山麓のコンパクトさに比べて、山頂ではけっこうな広さが必要になる。

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第2リフトのかかるゲレンデの全景。ゲレンデの外縁にそって屈曲させているのがわかる。

ゲレンデ自体はさらに高い位置まであるので、競技などではさらに上まで登るのだろう。第1リフト中間駅から上の斜面も含め、そこそこ変化があり、中級者でも楽しめる斜面だとは思う。ただし、第1リフトと第2リフトの間にレストハウスがあり、コース自体はレストハウスを迂回して滑れるようになっているものの、第1リフトと第2リフトの乗継が良くないので、第1リフト中間駅まで一気に滑る気が起きず、実にもったいないレイアウトだ。

筆者訪問時では、ボーダーはシュレップを嫌って第1リフトに集中、一方スキーヤーが第2リフトに集まり、自然に住み分けていたが、これが常態なのかどうかは知らない。

執筆日:2006年1月9日

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コメント

くるしゅうない。山吹色のかすていらを楽しみにしておるぞ。(笑)

投稿: さいとー | 2006.01.09 20:16

私はへたれボーダーなんですが、シュレップはスノーボードでも行けそうですか・・・?

投稿: CSSSB | 2006.01.09 20:23

>さいとーさん
付け届けは津別の招待券1枚でどうでしょう? いや、2枚戴いたのですが、さすがに同行してくれる物好きはいないのでマジ余りそう。

>CSSSBさん
足を閉じて、ボードに載れれば大丈夫ではないでしょうか? ここでは乗車しているボーダーは見ませんでしたが、乗車禁止とは書いていませんでしたし、妙高杉ノ原パノラマJバーは、パークの横にあるので、ほとんどボーダー専用と化してます。

投稿: こぶ | 2006.01.09 22:35

ロープトゥの類でTバーと称しているのは、私が知る限りでは月山の仮設Tバーや、
木曽駒千畳敷の仮設Tバーあたりですね。
恐らくちゃんと2人乗れる本物のTバーは、国内では安比高原しかないと思います。
安比高原にはJバーもありますが、私が訪れた時には運休していました。

屈折Jバーは海外でした乗ったことがなく、国内にあるのはさいとーさんのHPで知っていましたが、
営業外シーズンに2度訪れたことのある柳津温泉のスキー場にあったのは注意していませんでした。

屈曲ではないJバーは国内では妙高杉ノ原と白山中宮温泉の2箇所で体験していますが、
Jバー初体験の杉ノ原で搬器に体重をかけてしまい、不覚にも尻餅をついて転びました。

海外ではボーダーもJバーに乗車していますが、杉の原では転倒の確率の高いボーダーは乗車拒否していました。

屈曲のチェアリフトは以前は戸狩温泉にありましたが、私自身は海外でしかお目に掛かったことがありません。
私自身未体験のリフトは8人乗りチェアリフトぐらいですが、私の知る限りフランスのアルプデュエズしかないようです。
海外には索道マニアが喜ぶリフトが多いですが、国内では無難なリフトばかりでつまらない。

投稿: ヤックル | 2006.01.09 23:15

さすがに津別は、、、ねぇ。(笑)
とはいえ、私があの辺一体を行きまくった次の年に美幌リリー山スキー場ができたので、もう一度あの地帯に行くことにはなりそうですが、15年後ぐらいかな。

投稿: さいとー | 2006.01.10 07:45

>ヤックルさん
あら杉ノ原のJバーはいつ乗られました? 私が乗った一昨年では、ボーダーの方が多かったです。転んでも無視してましたし、途中降車してパークに向うのも黙認状態でした。

屈曲のチェアリフトは、ここと同じ方式は本文中に書いたとおりですが、安索式と日ケー式もありまして、前者は戸狩の他に野沢・らいちょうバレーにもありました。他にもあったかもしれません。さらに旭川嵐山市民では現役です。日ケー方式は湯沢高原にありました。三角線方式はコメントに書いたとおりです。私は戸狩とらいちょうバレーは乗ってます。野沢は、木戸池式の上がって下るリフトがピークで曲がっていたそうですから、屈曲部は乗ったまま通過できなかったのかもしれません。
芸北の6人乗りに乗って、8人乗りはさらに横に広いだけなんだなぁと思い関心が薄れました。日本の索道が面白くないのは、運輸省の硬直した行政もさることながら、スキーヤーが保守的でわがままだからだったからですね。
本物?のTバーはおっしゃるように激減で安比のみだと思います。ここは私の訪問時には、1回目は強風のため全山でTバーのみの運転、2回目はTバーはシーズン終了でした。野沢上ノ平のペアとのパラレルで、ペアリフトをごぼう抜きするのは楽しかったですねぇ。
中宮は大雪の平日に乗ったので、新雪状態で板がずぼずぼ埋まって乗りにくかったです。

>さいとーさん
津別は却下ですかぁ(爆) リリー山は15年後まで持つでしょうか?

投稿: こぶ | 2006.01.10 18:03

かもい岳国際のTバーも本物のシュレップリフトのTバーのようです。ここは夏に遠目に眺めただけなので、気がつきませんでした。安全索道の速度3.5m/sのTバーだそうですから、野沢上ノ平の爽快さを追体験できそうです。

投稿: こぶ | 2006.01.15 21:24

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