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2006.05.30

開田高原マイア 第1クワッドリフト

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開田高原マイア 第1クワッドリフト
事業者名:開田高原開発株式会社(当時) 現在は 株式会社マイア
公式サイト:http://www.mia-ski.com/
所在地:長野県木曽郡木曽町開田高原西野
キロ程:1655m
支柱基数:28基
高低差:264m
最急勾配:不明
輸送能力:2400人/時
搬器台数:不明
速度:4.0m/s
回転方向:反時計
動力:電気
許可年月日:1994年10月7日
運輸開始年月日:1996年12月9日
種別:特殊索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:4人 モデルE
山麓:不明
山頂:原動 車庫線
索道メーカー:日本ケーブル
鋼索メーカー:不明

観察日:2002年4月6日

開田高原マイアスキー場は、長野県・開田村・清水建設などの出資による第3セクター「開田高原開発株式会社」により、1996年に開設された。初年度こそ見込み以上の実績を上げたが(来場者数85,000人・売上4億3300万円に対し113,000人・5億300万円)、次年度以降の伸びが予測を下回り、県・村・清水建設により再建策が実施されたものの予測以上に来場者数が減少、結局、再建を断念した。2002年6月にスキー場施設を村に無償譲渡、清水建設は村に5億1千万円を寄付して事実上の撤退する事となり、受け皿として村が98%出資する第三セクター「株式会社マイア」が設立され、清水建設以外の民間出資(北野建設・林野弘済会・昭和建物など)の株式保有が同社に譲渡された。その後、県を含む債権者が要請に応えて債権放棄をし、開田高原開発は解散した。その後、開田村が木曽福島町・日義村・三岳村と進めた合併協議の中で、スキー場は上下分離方式とし運営会社は純粋な民間会社とする事になり、開田村保有のマイアの株式は公募により売却する事になった。2005年度前半に株式の売却が実施されたはずだが、どこが購入したか迄は調べられなかった。少なくとも大手の資本が入ったわけではないようだ。

さて、予習はこれで終わり。訪問日を見ていただければ判るように、計画した段階では清水建設の撤退が取りざたされ、開田高原開発の再建断念が話題となっていた頃。もしかしたら、最後のチャンスかと思い訪問を計画したわけだ。

ゲレンデはロングコースが主体で、これを上下に配置された2本の長大デタッチャブルリフトでカバーするという体制。リフトの機種や配置、初中級主体のコースといい、まさにバブルの申し子のようなスキー場。これが、もっと大都市の近くにあるか、せめて高速道路が最寄にあればもっと人気が出たのは間違いないと思うが、いかんせん規模の割に都市部からの時間距離が大きく、苦戦もやむを得ない。地形的には拡張の余地はあるので、当初の計画では、もっと大規模なスキー場を想定していたのかもしれない。

この第1クワッドは、初中級コースであるゲレンデ下部をカバーするメインリフトだ。

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日本ケーブル製で、山麓・山頂両停留場ともETタイプの機械カバーを採用する。同年製の牧の入第6クワッドは丸パイプ鋼管柱にトーションバースプリングの現行の握索機であるのに対し、角錐柱で皿バネの握索機になっている。許可日から営業まで1年以上かかっているので、日ケの中で世代交代があったにも関わらずあえて旧タイプで建設したか、混在の時期があったものと思われる。

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日ケでは1990年頃から採用している作業アーム。旧タイプでは山形鋼を組み合わせたトラス構造であったが、これは角パイプ鋼管のラーメン構造となっている。

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車庫線は山頂にある。これからもなだらかな斜面に架設されている事がわかるだろう。車庫線の後にそびえるのは御岳山。

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山頂原動であるのは間違いないと思われるが、山麓が終端か緊張かがわからない。機械は木島平の池の平第1クワッドと同じに見えるが、山麓停留場機械にはっきりはしないが摺動レールらしきパーツが写っており、これが正しければ山麓緊張という事になる。そうなると池の平第1クワッドを山麓原動緊張と判断したのは誤りだったのかもしれない。機会があれば、両者とも再度確認に訪問してみたいが・・・

執筆日:2006年5月30日

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コメント

デタッチャブルリフトで、機械カバー式の停留所で、車庫線が建物の中にあるのを見るのは初めてです。

舞子後楽園スキー場の舞子ファミリークワッド、後楽園センタークワッドと形は変わりませんが、そこもETタイプのカバーで車庫線がないです・・・・。最近のデタッチャブルリフト(日本ケーブル)ではフード付きではないクワッドは機械カバー式が増えていますよね。車庫線もないですよね。

ところで、日本ケーブル製のデタッチャブルでは珍しくないのですが、安索、東索のデタッチャブルで、機械カバー式の停留所になっているのはありますか?

投稿: 索道趣味 | 2006.05.30 06:10

索道趣味さん、コメントありがとうございます。機械カバー方式の停留場で、車庫線は建屋内というのは、けっこうこれまでも記事で紹介してますよ。湯沢方面だと苗場第1高速がわかり易いですね。実は苗場第3高速以降も一見建屋方式の車庫線付き停留場風ですが、これはデザイン処理の問題で、停留場は機械カバー、車庫線は建屋と別れています。ETタイプの機械カバーでは、イリュージョンクワッドAがそうですね。B線ももちろん同じです。

初期のデタッチャブルリフトを見ると、安索が機械カバー方式車庫線なしが多かったのに対し、日ケは建屋方式車庫線ありが多く、メーカー色が鮮明だったのですが、事業者が慣れるにしたがって、メーカーの違いが薄れてきた印象を受けます。

安索も東索も機械カバー方式はありますよ。これまでに紹介したものでは、安索は北かべリフトエース第2センターフォーリフトが、東索はキング第2クワッドリフトがあります。

投稿: こぶ | 2006.05.30 19:07

これで見ると結構あるようですね。

今まで気になっていたのですが、日本ケーブルのフード付きクワッドの支柱は茶色が多いですよね。苗場第2は以前、フードなしのクワッドでしたから支柱はシルバーですよね。安比ザイラークワッドもそうですよね。支柱の色で、ケーブルの太さなどは変わってくるのでしょうか?

投稿: 索道趣味 | 2006.05.31 06:51

これは私の憶測ですが…

支柱の色についてです。銀色が基本で、メッキなり塗装をしてある。茶色いものは、国立公園などで、環境省の通達で目立たない色にしなければならない。といった感じでしょうか。
菅平では、旅館等を新設する際、高さ制限や、屋根の塗装の制限等いろいろあるようなので、リフト支柱にも適用されるのではないかと思います。
今までいろいろなスキー場を見てきましたが、標高の高い、たとえば高原にあるようなスキー場では茶色く塗ってあるケースが多かったですし、標高の低い、新潟県のスキー場などでは銀色の支柱が多かったように思います。
フードつき、ケーブルの太さというのはあまり関係ないと思います。苗場第2リフトは今もフードつきクワッドです。今年行った際に確認しました。

投稿: 五菱 | 2006.05.31 20:35

支柱の色は、事業者(発注者)が決めますので、リフトの仕様とは無関係です。苗場、石打、岩原などが銀色なのは支柱本体もメッキ仕上げになってるためで、これも事業者の希望・・つまりオプションです。メッキですから高くなりますが、再塗装が不要になりますから、長期的に見ればこのほうが安上がりです。

塗装となるのは、建設費を抑えるための場合もありますが、任意の色に塗りたいためもあります。特に国立公園などの自然公園内で建設する場合は、メッキは認められない事が多いです。公園を管轄する役所で塗色についての許可を受ける必要があり、多くは茶色や緑色が指定されますので、この色の支柱が多く見られます。自然公園の規制を受けない場合でも、景観とマッチするとか、他のリフトでよく採用されているなどの理由で茶色や緑となる例もあるようです。

なお、支柱上部のアームやその上の作業アームは、日ケでは1980年代前半にメッキ仕上げが標準(除くパラレルリフト)になり、自然公園関係の規制が厳しい場所では、メッキの上から塗装(はげやすいので、すぐメッキの上から塗ったのがわかる)していたようです。一方、安索ではかなり遅くまで(今でも?)アーム関係のメッキはオプションだったのか、オプションで塗装仕上げも選べたようで、わりと新しいリフトでもアーム関係が塗装となっている例を見ます。

投稿: こぶ | 2006.05.31 20:44

そうでしたんですね~。支柱の色と仕様は関係ないですね。ありがとうございます。自然公園などでは緑や茶色が多いのはそのためだったのですね。

投稿: 索道趣味 | 2006.05.31 20:49

五菱さん、ありがとうございました。

ちなみに銀色が基本という事はないと思います。メッキでなければたんなる鋼管ですから、錆止めが塗られて現場に届きます。そして組み立てが終わってから塗装します。スキー場ブームの頃は、建設が追いつかず(メーカーの責任ばかりでなく発注が遅すぎるケースも)、錆止めのままで営業を開始したリフトもあったと聞いてます。
メッキは完成後のメンテは楽になるのですが、建設中に傷つけると修復困難ですし、メッキの目に泥が入ると擦りながら水洗いしてもなかなか落ちず、現場としては気を使うと聞きました。言われて見れば、新しいメッキ支柱で泥が付いているケースも見かけたことがあります。

投稿: こぶ | 2006.05.31 21:25

憶測でしたが、大体合っているようですね。
基本塗装は、錆び止めということは知りませんでした。今思えば、菅平の裏ダボスリフトの架け替えの際、最初に支柱が立てられた時に赤茶色をしていたのはこれだったんですね。営業時にはこげ茶色に塗り換わっていたので、見間違いだったと思ったんですが、謎が解決しました。ありがとうございます。

投稿: 五菱 | 2006.06.01 00:42

五菱さん、コメントありがとうございます。

おっしゃる通り、建設中のリフトで最初に支柱が赤茶色だったのは、錆止めの色で間違いないと思います。支柱番号などの表示板を本塗装前に貼ってしまったためか、この表示が外れて錆止めが見える支柱がありますね。ここ20年くらいのリフトなら、あの表示は磁石が多いので、塗装の時に外すのは簡単なはずですが、乾いてからまた貼りなおすのが面倒なので手を抜いたのかもしれません。

投稿: こぶ | 2006.06.01 12:25

シーズンOFFに見に行ってみました!
電動機出力 317Kw
山麓 終端
山頂 原動油圧緊張
です。

投稿: WY | 2013.01.05 20:31

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