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2006.07.31

索道の種類~単線固定循環式特殊索道(2)

特殊索道は法令上、

 甲種 一般客用・・主に観光リフト
 乙種 積雪地におけるスキーヤー輸送用
 丙種 積雪地における滑走式

に分けられていたが、1997年の鉄道事業法施行規則改定により、この種別は廃止された。これに伴い搬器下高さなどの制限も緩和されたが、それでもリフトの用途により、審査上の基準の違いは残る。

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旧甲種特殊索道:六甲山カンツリーハウス 展望ペアリフト

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旧丙種特殊索道:柳津温泉スキー場 第2リフト

したがって、積雪が多い地域の夏冬兼用のリフトでは、ロープの高さが切り替えられるようになっている。

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夏冬兼用の支柱例:大雪山 黒岳ペアリフト
支柱中間部の雪が着いている部分が、夏用のアーム固定位置の出っ張り

搬器下高さの制限のほかにも、速度や発車間隔などの制限もある。

筆者は、規制緩和されたのちの審査基準を未入手なので、現行の正確な規制値を知らないが、搬器下についてはかなり大幅に緩和された反面、速度などはそれほど変わってないように思われる。

速度が高いほうが輸送能力が大きいと錯覚されている方もいるが、循環式索道の輸送能力は搬器の発車間隔で決まる。したがって、高速で設計されたリフトを低速運転するならば輸送能力は落ちるが、最初から低速で設計されたリフトなら輸送能力は変わらない。

発車間隔は5秒(シングル)~6秒(ペア・トリプル)であり、したがって輸送能力は720人/時(シングル)、1200人/時(ペア)、1800人/時(トリプル)となっている。

最高速度はスキー用の場合、2.0m/s(トリプル)~2.5m/s(シングル)となっているが、法的に認められる最高速度では、初心者のスキーヤー・ボーダーでは乗下車に失敗する確率が上がるので、これよりもやや下の速度で建設される事例が多い。ペアリフトでは1.8~2.0m/sが多いようだ。なお、設計速度が速いほうが搬器数が少なく済むので建設費は安く済む場合も多く、それほど利用者が多く見込めないリフトでは、減速運転が常用される事が予想されても、建設費を考えてあえて高めの速度を選定したとしか思えないケースもある。

搬器定員は1~4名で、本方式では5名以上は難しいだろう。

乗車補助設備としてローディングカーペット(ベルトコンベア)がある。これは、乗車位置へ搬器よりも低速で動くベルトコンベアに乗って運ばれるもので、滑走用具を装着して迅速に動けない初心者の乗車を助けると共に、相対的な速度差を縮めることで、速度が高めでも搬器からの衝撃を弱めることができる。

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ローディングカーペット付き停留場:ニセコアンヌプリジャンボ第3ペアリフト

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乗車待機位置から見たローディングカーペット:大山豪円山第2ペアリフト

これらはスキー場での例だが、観光リフトでの採用の方が古かったようだ。

執筆日:2006年7月31日

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