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2007.01.09

伊豆長岡かつらぎ山パノラマパーク“スカイライド” ~国道バイパスを横断するゴンドラ

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伊豆長岡かつらぎ山パノラマパーク“スカイライド”

事業者名:大日(株)
公式サイト:http://www.panoramapark.co.jp/index.htm
所在地:静岡県伊豆の国市長岡260-1
キロ程:1791.75m
支柱基数:16基
高低差:411.11m
最急勾配:不明
輸送能力:900人/時
搬器台数:40台
速度:5.0m/s
回転方向:反時計
動力:電気 280kw
許可年月日:1960年10月14日
運輸開始年月日:1962年5月3日(初代)
現設備建設年月日:1992年9月
種別:普通索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:6人
山麓駅:原動停留場
山頂駅:緊張(油圧)停留場
索道メーカー:日本ケーブル
搬器メーカー:CWA社 OMEGAタイプ
鋼索メーカー:不明

観察日:2006年10月13日

伊豆半島北部の中央にある伊豆長岡温泉の温泉街外れから葛城山に架設された普通索道。山麓駅のすぐ側に伊豆の国市役所があり、もしかしたら日本で一番市役所に近い普通索道かもしれない。最寄のバス停も「伊豆の国市役所前」であり、伊豆箱根鉄道駿豆線伊豆長岡駅からは、概ね1時間に3~4本のバスがあるので、公共交通を利用しての訪問が容易い部類になると思う。ただ、大半のバスは温泉街を半周するので、駅からの距離の割には時間がかかる。索道巡りには車利用が多い筆者も、今回は鉄道とバスの乗継だ。

バス停には細い路地を抜ける近道の案内があり、なかなか親切だ。

ここは、1962年に三線自動循環式で開業、開業時の事業者は伊豆長岡ロープウェイだったが、後に日本ケーブルの関連会社である大日(株)の経営に代わり、現在に至っている。三線自動循環式時代のスペックは以下の通り。

キロ程:1760.48m
支柱基数:9基
高低差:413.42m
最急勾配:23度26分
輸送能力:600人/時
搬器台数:32台
速度:2.0m/s
回転方向:不明
動力:電気 150kw
搬器定員:10人
索道メーカー:日本ケーブル

山麓停留場のすぐ南側を国道136号線バイパスが通過する事になり、この区間は高架道路で計画されていたために、線路の大幅な改修が必要となった。これを機に三線自動循環式から単線自動循環式にリニューアルする事になり、旧線の索道事業許可を生かしながら変更認可で架替が行われた。このような経緯があるために、単線自動循環式でよく使われるゴンドラではなく、ロープウェイという呼称を引継いでいる。

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山麓停留場は市街地に隣接しており、水田を横断してから山にかかる。山麓駅舎はドライブイン的な要素を持ち、特に観光バスの昼食場所として売り込んでいるために、ロープウェイの規模の割に、広い駐車場と収容力のあるレストランを持つ。

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日本ケーブル製のゴンドラではお馴染みの仕様銘板。

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これがリニューアルの大きな動機となったバイパスとの交差地点。すぐ左手が山麓停留場。2枚目の駅舎画像の撮影位置がほぼ道路上空。以前にはルスツスキーリゾートのイーストゴンドラ1号線が日本唯一の国道を横断するゴンドラだったので、ここは国道横断の第2号になると思われる。

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これは山すそにある市道との交差地点にある保護網。構造などから三線自動循環式時代の保護網を流用していると思われ、おそらく先代の唯一の遺構と思われる。

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小さなピークを越え谷を渡るという線下の地形のため、三線自動循環式時代では大スパンで一気に渡った谷も地形に沿って低く降ろしている。そのため圧索支柱が増え、乗り心地やメンテの面では好ましくないが、風には強くなったものと思われる。筆者が旧線時代に乗車した際は、強風でインゴットを積んだ上で減速運転を行い、それでも左右に揺れたという記憶がある。

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山頂駅は機械カバータイプ。到着側のすぐ外側に木製テラスが設けられ、到着するゴンドラの絶好の見学場所になっている。

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山頂からは伊豆半島西海岸の海が見える。この中央のおむすび形の島が淡島で、海上ロープウェイで結ばれているが、このとおり若干もやっており、全然判別がつかなかった。

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山頂駅内の搬器。屋根に載っている長方形の箱は制振装置で、石川島播磨重工業と日本ケーブルの共同開発品。全搬器に装備されているわけではないようなので、親会社である日本ケーブルが比較試験用に一部の搬器のみに装備したものがそのまま残されているのかもしれない。

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後期のOMEGAタイプに付けられてる銘板。

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夜間運転を行うので、ゴンドラに珍しい室内灯が装備されてる。電源は座席下のバッテリー。

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これが燈具のスイッチでバッテリーと並んで椅子下にある。室内灯のほかに、搬器外側の標識灯と非常灯のスイッチが並ぶ。

執筆日:2007年1月9日

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コメント

お久しぶりです。

湯之谷薬師スキー場の内山リフトの写真がアップされているブログがありました。リンクしておきます。
http://blogs.yahoo.co.jp/skibaka246/27179588.html?p=1&pm=c

この握索機ははじめてみます。柳津温泉のリフトと似ているような気がします・・。

投稿: 索道趣味 | 2007.01.14 20:36

こちらでははじめまして。

私がよく行く「都道府県地区町村」というサイトで、折りしもこのロープウェイの山麓駅の正式名称が何であるかについて話題になっています。
(http://uub.jp/frm/56100.htmlの[56184][56185]発言参照)
確かにネット上で検索すると「長岡温泉駅」「長岡温泉山麓駅」という名称もひっかかるのですが、鉄道要覧上ではどうなっているのでしょう?

投稿: まつーら | 2007.01.14 21:48

>索道趣味さん
こちらこそ、ご無沙汰してます。
湯之谷薬師の内山リフトは、まさに柳津温泉第1リフトと同じ1980年架設の日本ケーブル製シングルですから、おそらく同じ握索機でしょう。この数年後には、現在の皿ばね式が標準になってますから、今となっては貴重品でしょう。

>まつーらさん
ようこそ、底なし沼の世界へ。スノースポーツからやってこられた人はともかく、鉄道趣味からたどり着いた人には、鉄道趣味的には深くても普通索道止まりですから、リフトを扱うここは、まさに底なし沼。
さて、ご質問のかつらぎ山ロープウェイですが、鉄道要覧では「温泉~葛城山」になってますね。ただ、索道の世界では、索道名や駅名の正式名称はほとんど意識されません。法令上も名称を定めることが決められているわけでなく、名無しだと不便ですから便宜上、事業許可申請書上で使うだけで、実際は営業上の愛称のほうが大手を振ってまかり通ります。ですから、特に新しい普通索道では山麓駅とか山麓停留場が正式名という場合が多いです。

投稿: こぶ | 2007.01.15 00:57

お久しぶりです。

安索のデタッチャブルリフトの機械カバーですが、中は日ケのようなゴムタイヤではなく、チェーンでした。この前野沢温泉で初めて安索のデタッチャブルリフトに乗りました。日ケのモデルEよりシートが良かったです。停留所へ入る時の揺れも少なくてよかったです。

投稿: 索道趣味 | 2007.01.23 20:32

索道趣味さん、こんにちは。
野沢温泉のクワッドは、比較的古いものもありますから、これだけだとなんともいえませんね。安索の搬器は、何種類かあって、これまた一概に比べられません。黒いビニールレザー張りのようなタイプは掛ごこちがよく、高級感がありますね。

投稿: こぶ | 2007.02.04 01:54

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