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2007.01.06

八幡山ロープウェー ~八幡山城址に架かる観光ロープウェイ

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八幡山ロープウェー

事業者名:近江鉄道
公式サイト:http://www.ohmitetudo.co.jp/hachimanyama/index.html
所在地:滋賀県近江八幡市宮内町
キロ程:543m
支柱基数:2基
高低差:157m
最急勾配:不明
輸送能力:不明
搬器台数:2台 もみじ号(No.1)、さくら号(No.2)
速度:不明
動力:電気
許可年月日:1961年9月15日
運輸開始年月日:1962年11月23日
種別:普通索道
方式:三線交走式
搬器定員:25人(車掌省略)
山麓駅:原動停留場
山頂駅:緊張(油圧)停留場
索道メーカー:大和索道
搬器メーカー:大阪車輌工業(2006年2月21日交換)
鋼索メーカー:不明

観察日:2006年9月23日


滋賀県中央部の琵琶湖東岸にある近江八幡は、豊臣秀次が築いた城下町で近江商人の町として発展した。現在ではその商都の面影と水郷の町として知られている。この町の礎となった八幡城があった八幡山山頂近くと城下町を結ぶのが、八幡山ロープウェーである。最短距離にある山麓部と結ぶのではなく、ほぼ尾根沿いに日牟禮八幡宮の近くを結ぶところに路線設定の工夫のあとが見られる。同八幡宮は左義長祭で知られる観光スポットである。

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この画像をみると駅前広場風であるが、実は駅前はバスも通る道路。道路とほぼ平行にでるロープウェイ線路は珍しい。画像右手の方が日牟禮八幡宮である。ロープウェイの山麓停留場というと、けっこう高い位置まで階段を登らせる例が多いが、ここはこの通りほぼ道路とレベルであり、完全なバリアフリーではないものの人に優しい停留場と言えよう。

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停留場内には真新しい安全索道の銘板があった。建設を担当したメーカーは大和索道であるが、2005年に搬器交換を含む大掛かりな更新工事を受けており、それは安全索道が担当したそうだ。この更新工事で、山頂にあった原動装置が山麓となり、緊張装置が山頂となって、交走式では珍しい油圧緊張となったそうだ。

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これはホームに積んであったインゴット。もちろん金のインゴットではなく、鉄のインゴットで1個が30kg。これ2個で法令上の一人分の重量になる。検査時に人の代わりに積んだり、強風時に揺れ防止のために積む。ホームに置いてあるのは、強風時に使うためだろう。このインゴット、なぜか一部に日本ケーブルの旧トレードマーク入り(赤矢印のものなど)があり、近江鉄道のスキー場から移設されたものと思われる。

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搬器扉横の外側に、燈具などのスイッチがある。ここは車掌乗務を省略しているので、係員の便を図り、外側に装着したと思われる。

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こちらはNo.1搬器「もみじ号」。紅葉を意識したと思われる腰板部の赤が裾の部分がグラデーションで薄くなっているというなかなか洒落たデザイン。「もみじ号」「さくら号」という愛称は、搬器交換をつたえる新聞記事にあったのみで、現車には書かれていない。

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こちらがNo.2搬器「さくら号」。「もみじ号」と色調の異なる赤でいわゆる桜色となっており、桜の花びらを散らしたような模様が入っている。

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搬器内は内張りのある国産搬器としては標準的な感じだ。

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搬器内には安索の銘板があり、搬器交換工事も安索が請負った事を物語る。

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こちらは搬器のキャビン部分を製作した大阪車輌工業の銘板。よく見かける銘板で、最近の国産交走式搬器は同社のシェアがかなり高そうだ。

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搬器内にあった諸元表記。開業時の搬器は、21人乗り、自重1000kgだったそうで、1984年に交換された搬器も21人乗りだったそうなので、2005年の更新時にはロープの仕様も変えたのかもしれない。

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これが走行装置で、走行輪や曳索のソケット結合の様子がよくわかる。

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搬器には冷房装置がないので人力送風器が装備されていた。

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尾根沿いに位置する線路がよくわかる。

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これが1号支柱。比較的シンプルなトラス構造に建設時期を感じる。

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これが支柱サドルと索輪。支索はサドルのシュー部分に載せられているだけで、前後に摺動可能な構造になっている。三線交走式としては一般的な構造である。

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これが山頂駅で、ピークよりやや下がった位置にあり、展望館や八幡城跡にある村雲御所瑞龍寺門跡までは遊歩道や階段で結ばれている。

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これが西ノ丸跡から見た琵琶湖と比良連峰。正面あたりがびわ湖バレイで、ゴンドラ線路も見えるはずだが、はっきりとは分からなかった。

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遊歩道で西ノ丸跡や村雲御所瑞龍寺門跡を回り、ロープウェイ駅の案内に従って進むと展望館が行く手をさえぎった。建物内を通り抜けるのが正しい道順だそうだ。一応売店になっているので、ついお土産などを買ってしまう人もいるのだろう。むろん手ぶらで出てもなにも言われない。

さて、ここからおまけ。

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遊歩道沿いには、この通りラック式モノレールのレールが敷設されており、併用軌道状態だった。レールを見る限りは、最近動いた形跡はなく、残念ながら車輌も発見できなかった。

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ラック式モノレールの終点では、小型貨物ケーブルカーに接続。どうも村雲御所瑞龍寺門跡への貨物運搬用の設備らしい。

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ケーブルカーには貨車が残っており、エンジンも備え付けられているので、こちらは現役かもしれない。


執筆日:2007年1月6日


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