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2007.02.12

火の山ロープウェイ ~休止中だが復活か?

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火の山ロープウェイ

事業者名:下関市
公式サイト:現在はなし
所在地:山口県下関市みもすそ川町
キロ程:438.96m
支柱基数:なし
高低差:165m
最急勾配:29度5分
輸送能力:不明
搬器台数:2台 No.1まんじゅ、No.2かんじゅ
速度:3m/s
動力:電気 56kw
許可年月日:1957年7月18日
運輸開始年月日:1958年4月1日
種別:普通索道
方式:1支索2曳索三線交走式
搬器定員:31人
山麓駅:
山頂駅:
索道メーカー:安全索道?
鋼索メーカー:不明
搬器メーカー:大阪車輌工業 1978年

観察日:2006年10月29日

関門海峡の下関側(本州側)にそびえる火の山に架設されている下関市営ロープウェイ。源平合戦の古戦場である壇ノ浦を望むみもすそ川(御裾川)と山頂を結び、山麓駅は関門国道トンネル人道入り口にも近い。1972年に火の山山頂に通じる有料道路「火の山パークウェイ」が開通した影響もあり、長期低迷が続き、2003年4月から休止された。その後、国土交通省の「まちづくり交付金」の助成事業として、存廃を決める実証実験としての期間限定運転を2005年秋季、2006年春季・夏季に実施し、現在は存廃を検討中である。

筆者は1973~75年に下関在住の経験があり、1973年11月開通した関門橋の夜景見物などに何度か本ロープウェイを利用した。オイルショックの直後に開通した関門橋は、ライトアップの実施を極端に制限したので、その実施日にはかなり混雑していた記憶がある。

読売新聞の地域版ニュース山口1月25日付記事によれば、下関市は前述の実証実験の結果を受け、存続の方向で検討に入ったそうである。火の山パークウェイの無料化などの影響で利用者数は以前よりも減ったものの、業務を人材派遣会社に委託するなどの経費削減策により赤字額は大幅に縮小されたそうで、観光振興策として許容範囲の赤字という判断のようだ。記事によれば、存続が正式に決まれば、ロープ交換などを行ったうえで夏休みごろから期間限定運行で再開する見込みだそうだ。

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さて、筆者が現地を訪問したのは、復活の目があるかどうかもはっきりしなかった昨年秋。実は、春・夏と実証実験運行を行っていたので、秋もあるだろうと勝手に思い込んで計画し、出発前には運行の発表がなされていない事に気がついたものの、休止中の様子を記録するだけでもよいかと計画通り立ち寄ったというわけだ。山麓駅舎内のトイレが、日中は公衆トイレとして開放されているため、ホームこそ入れないものの、このように駅への立ち入りは可能である。トイレは駅車内を通り抜けた別棟となっており、乗降場のすぐ横にあるため、トイレ横からトップ画像のような搬器の撮影が可能である。筆者のようなヲタを喜ばせるために意図的に行ったとは思えないが、トイレ側の搬器が山麓駅に留置してあるのは実に喜ばしい。

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山麓駅を遠目に見ると、囲われているように見え、中に入れるとは思えなかった。この仮設フェンスの内側に駅舎に登る階段があり、日中だけ開放されるというわけだ。山頂駅も写っており、ロープウェイとしては理想的なワンスパンの線路であることがわかる。

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望遠レンズで見ると、このように山頂駅に1号搬器が留置されているのがわかる。

山麓の2号搬器の内部を望遠レンズで覗くと昭和53年という年号の入った安全索道と大阪車輌工業の銘板が確認でき、1978年の搬器交換は安全索道の施工である事がわかる。『日本近代の架空索道』の巻末資料によれば、本ロープウェイの施工は安全索道という事になっているが、走行装置の形状が東京索道の製品である尾道千光寺山ロープウェイ防府太平山ロープウェイ岡山スカイガーデンロープウェイ(旧京山ロープウェイ)と酷似しており、本ロープウェイと同年に安全索道が架設した弥彦山ロープウェイの走行装置とはあまり似ていないため、東京索道製という可能性も否定できない。一方、サスペンダーの形状は弥彦山に似ているが、1960年に東京索道が架設した志賀高原ロープウェイのサスペンダーにも似ており、サスペンダーの形状はメーカー判別の決め手にならないようにも思われる。さらに搬器交換時にサスペンダーも含めて安全索道が交換したという可能性もありえる。

ということで筆者は、同書の記述が誤っており、東京索道製ではないかと睨んでおり、今後の研究課題である。運行を再開したら、再訪してさらに究明をすすめたい。

執筆日:2007年2月12日

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