カテゴリー「東北運輸局」の記事

2007.12.21

【ニュース】箕輪スキー場が加森観光傘下に

毎日新聞社「毎日jp」の地域ニュース福島12月19日付記事によれば、加森観光が猪苗代町の第3セクター横向高原リゾート(株)の経営権を実質的に掌握したようだ。

横向高原リゾートは、不動産・ゴルフ場会員権販売業の(株)エスティティコーポレーションと猪苗代町が1988年に設立した第3セクターで、1989年に箕輪スキー場を開業した。エスティティコーポレーションの母体となったゴルフ場開発・運営会社エスティティ開発のノウハウを導入した高級リゾートを目指したスキー場で、バブル期に開業したリゾートホテルらしい高級感のあるホテル設備を誇った。エスティティ開発が2002年10月に民事再生手続き開始を申し立て、次いで2003年2月にエスティティコーポレーションが民事再生手続開始を申し立てた。

エスティティグループの再建スポンサーとして名乗り出たローンスターグループと大口債権者であったゴールドマン・サックス・グループが米国系投資ファンド同士で同グループを巡って争い、結局、ローンスターグループの元で再建が行われていた。

スキー場の経営改善は順調にはいかなかったようで、上述記事に拠れば、12月1日付で加森観光を引き受け先とする4億5500万円の第三者割当増資を実施の上で、ローンスターグループが保有の13,327株の全てを加森観光に売却したそうだ。町の出資は、そのままで社長も津金町長がそのまま留任したそうだが、他の役員は全て加森側に入れ替えたようで、実質的に加森観光が主導権を握った事になる。

加森観光の公式サイトでは、2007年12月12日付けで箕輪スキー場とホテルプルミエール箕輪のグループ入りが告知されている。これで加森観光系のスキー場は以下の10ヶ所になった。

 ルスツリゾート・サホロリゾート・サッポロテイネ・マウントレースイ
 中山峠・安比高原・夏油高原・サンライバ・おんたけ2240・箕輪

筆者は、オープン初年の1月か2月に行ったが、とにかく寒いスキー場という事しか記憶にない。

執筆日:2007年12月21日

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2006.12.26

番外編:2006年度の索道動向:特殊索道編

普通索道に引き続き特殊索道の2006年度の動向をまとめてみた。普通索道以上に抜けがあると思われるので、ドシドシご指摘いただけるとありがたい。

◎新規開業/運輸再開特殊索道
○富良野スキー場
・連絡リフト (株)プリンスホテル
※1982.12.18運輸開始の連絡リフト(東京索道製:シングル)を日本ケーブル製に架替、2006-2007シーズンから運輸開始。コクド流の命名なら連絡ロマンスリフトとなるはずだが、同スキー場公式サイトでも「連絡リフト」となっている。<GONさん、情報提供ありがとうございました
正式名称は「連絡リフト」で正解であることを確認。

○ルスツリゾート
・イゾラ第5ペア (株)加森観光 2006.12.2運輸開始
※ゴンドラとフード付きクワッドのみという非常にハイレベルな索道のみだったイゾラエリアに始めて登場した固定循環式リフト。どうもシーズンインの少雪期に山頂部のみで営業するために導入したようで公式サイトでも「オープン時~期間限定運行」と注釈入りで表示され、本格営業を開始した今では「ゴンドラ・リフト運行状況」の一覧から外されてしまった。本年は予定の11月23日から9日間遅れた12月2日に運行を開始し、気がついたらすでに運休していた。おそらく10日も営業していなかったと思われる。さすが加森というべきか、なんとも豪気な事である。しかし、完乗を目指すならわずかな期間に訪問せねばならずファン泣かせのリフトになりそうだ。<kikiさん、情報ありがとうございました
日本ケーブル製<07年1月現地調査で確認

○北大雪スキー場
・第1リフト (株)グランドレジャー 1979.12.11運輸開始
・第2リフト (株)グランドレジャー 1979.12.28運輸開始
※永らく休止していたが地主である国から返却か営業再開かを求められたため、春スキー期間の営業再開を決定。全4本の内2本を、2007年3月15日から5月6日まで営業する予定。

○雫石スキー場
・サンシャインリフト (株)プリンスホテル 2006.12.24運輸開始
※1981年12月22日運輸開始のサンシャインA/B線(日本ケーブル製シングルパラレル:A線は休止中)をペアリフトにリプレース。こちらもコクド流の命名ならばサンシャインロマンスとなるはずだが公式サイトでもサンシャインリフトとなっている。

○阿仁スキー場
・第2ロマンス (株)プリンスホテル 2000.12.19運輸開始
※近年は縮小営業を行っていた阿仁スキー場を平常営業に戻すに従い、休止していた第2ロマンスを再開する事になった。本スキー場はシティグループ・プリンシパル・インベストメンツ・ジャパンへの売却が決定しており、今シーズンの営業体制が当面受け継がれるものと思われる。

○たざわ湖スキー場
・銀嶺第1リフト 田沢湖高原リフト(株)
※「番外編:2005年度デビューの索道」に書いたように、2005年度から冬季国体向けにゲレンデ・リフト整備を進めており、銀嶺第1ロマンスを廃止し、位置をやや変えて銀嶺第1リフト(2人乗り、2.0m/s)を架設した。
機械は日本ケーブル製で、搬器の大部分は、東京索道製旧線からの流用らしい>U君さんの情報、ありがとうございました(2/17追記)

○鳥海高原矢島スキー場
・矢島クワッドリフト 由利本荘市
・矢島ペアリフト 由利本荘市
※3本あったペアリフトをフード付クワッド1本、ペア1本に整理した。ペアは旧線の移設or機器流用。クワッドは東京索道担当ながらドッペルマイヤーシステムだそうだ。<tuneさん、情報提供ありがとうございます

○妙高杉ノ原スキー場
・杉ノ原第2ロマンス (株)プリンスホテル
※1976年12月21日運輸開始の杉ノ原第1A/B線をリプレースしペアリフトを架設。公式サイトのブログ「杉ノ原日記」の画像によれば日本ケーブル製の模様。パノラマゲレンデにあったスノーパークが第2ロマンス横に移るようで、パノラマJバーリフトは、廃止もしくは休止の模様で公式サイトのゲレンデマップから抹消されている。

○奥伊吹スキー場
・第2ペアリフト 奥伊吹森林レクリエーション(株)
※奥伊吹スキー場は、リフトの正式名称と営業上使用している名称がまったく異なるので、今シーズンからペアリフトになったという第2ペアリフトの正式名称がわからない。とにかく、これで稼働中のリフトからシングルは無くなった。(1/4追記)

○ハチ北高原スキー場
・山麓ペア 鉢伏開発観光(株)
※登行リフトの正確が強い中央山麓リフト(1969年1月1日運輸開始:シングル)がペアリフトにリプレースされた。起点が並んでいたアルペン登行リフト(1983年12月19日運輸開始:シングル)も合わせて廃止されている。新リフトは神戸新聞記事の写真によると、日本ケーブル製と思われる。 ちゃきさんからいただいたコメントによれば樫山製との事。記事の写真を改めてよく見れば日ケではなさそう。思い込みは怖い。(1/11修正)

○奥神鍋スキー場
・登降ファミリーペアリフト (株)奥神鍋 2006.12.20運輸開始?
※駐車場とゲレンデの連絡リフト。かなり以前からの懸案であったがようやく実現した。「登行」という方が一般的だとおもうが、公式サイトで「登降」となっているのでこれが正しいのだろう。神鍋観光協会のサイトに掲載された写真によれば日本ケーブル製のように思われる。12月20日運輸開始は、この日に開通式が行われたようなのでこう記したが、営業運転は自然雪による営業が始まった後という事であるので、もっと遅い日で届け出る可能性もある。

○プラーナ
・松山ハイランドリゾートトリプル プラーナ 2003.12.21
※サレガランドプラーナという名称で2004-2005シーズンまで営業を行っていたが、資金繰りなどの事情で2005-2006シーズンは休業。今シーズンからプラーナという名称で運営を再開した。新設ではないが、紹介しておく。

◎休廃止特殊索道
○稚内公園
稚内公園スキー場第1リフト 稚内市 1980.12.10運輸開始
※日本で最北のリフトである稚内公園第1リフトが、利用者減とアクセス手段であるロープウェイの設備老朽化のため2006年3月21日限りで営業を終えた。実際には20・21日は吹雪のため運休しており実質的には19日が最終日となった。即日廃止を届け出ていれば2005年度の廃止になるが、ロープウェイと合わせて2006年4月1日付での廃止届出の可能性もある。
この結果、日本最北のリフトは、稚内市こまどりスキー場第1ペアリフトとなった。

○森吉スキー場
・森吉第1高速 (株)プリンスホテル 1987.12.19
・森吉第2高速 (株)プリンスホテル 1990.12.24
※阿仁スキー場を通常営業する代わりに本スキー場が休業となった。売却対象であるが、シティグループ・プリンシパル・インベストメンツ・ジャパンの買収対象から外れており、今後が心配である。2本ともフード付きデタッチャブルクワッドで、第1は日本ケーブル製、第2はメーカー未確認。U君さんの情報によれば日本ケーブル製。(2/17追記)

○田沢湖高原アッスルスキー場
・アッスル第1リフト (株)ドリームビジョン田沢湖開発 1988.12.17運輸開始
・アッスル第2リフト (株)ドリームビジョン田沢湖開発 1982.12.18運輸開始
・アッスル第3リフト (株)ドリームビジョン田沢湖開発 1990.12.25運輸開始
・アッスル第4リフト (株)ドリームビジョン田沢湖開発 1991.12.14運輸開始
※2000年に経営不振の本スキー場を地元宿泊業者等で設立した会社で引き取り営業を継続したが、ついに行き詰まり今シーズンの休業が決まった。第2は日本ケーブル製シングルで、残りはペアリフト。

○スポーツコム浦佐国際スキー場
・第3ペア (有)フィールドボックス 1984.12.21運輸開始
・第5ペア (有)フィールドボックス 1985.12.21運輸開始
※今シーズンから廃業する事が決まり、すでにリフト撤去も終了した。

○苗場スキー場
・第6高速 (株)プリンスホテル 1989.12.16運輸開始
※日本ケーブル製のデタッチャブルクワッド。休止か廃止は不明だが、今年のゲレンデマップから消えている。索道趣味さん、情報提供ありがとうございます。(2/17追記)

○ARAI MOUTAIN&SPA
・膳棚第1リフト  新井リゾート(株) 1993.12.19運輸開始
・山麓第1リフト  新井リゾート(株) 1994.12.22運輸開始
・山麓第2リフト  新井リゾート(株) 1994.12.22運輸開始
小毛無第1リフト 新井リゾート(株) 1998.1.1運輸開始
※運営会社である新井リゾートマネージメントの特別清算により、今シーズンの営業を断念。資産は外資系投資会社が保有しており、施設の保全のみを行って来シーズンからの運営者を探している。
膳棚第1は安全索道製フード付きデタッチャブルクワッド、山麓第1は安全索道製ペア、山麓第2は安全索道製デタッチャブルペア、小毛無第1はフード付きデタッチャブルクワッドでメーカーを確認していないが、他が安索なので同じだと思われる。

○燕温泉スキー場
・燕第1/2ロマンス (株)プリンスホテル 2000.12.18
※一時は2005-2006シーズンから閉鎖と伝えられたが実際は営業が行われ、2006-2007シーズンは閉鎖となった。売却交渉を行っているようだが、売却先は未定。

○菅平高原
・大松山第1ペア 菅平大松山開発(株) 1986.12.19運輸開始
・大松山第2ペア 菅平大松山開発(株) 1988.12.17運輸開始
※今シーズン、スキー場公式マップから抹消された。両方とも日本ケーブル製。<五菱さん、情報提供ありがとうございます。

○八方尾根
チャンピオンスカイペア 八方尾根開発(株)
・スカイライン第1ぺア 八方尾根開発(株)
・北尾根第2ぺア 八方尾根開発(株)
・咲花第1トリプル 八方尾根開発(株)
※今シーズン、スキー場公式マップから抹消された。チャンピオンスカイペアは安全索道製のデタッチャブルペア、スカイライン第1は日本ケーブル製の固定式ペア。残る2本はメーカー未確認。八方尾根開発とスカイパーク八方が統合された成果としてのリフト整理と推察される。<安索好きさん、情報提供ありがとうございます(2/17追記)

○立山山麓スキー場らいちょうバレーエリア
・第1パラレルA/B線 富山市or大山観光開発(株) 1983.1.10運輸開始
・第4ペア      富山市or大山観光開発(株) 1988.12.18運輸開始
※昨シーズンで富山県が運営から手を引いたため、富山市が引き取り第3セクターの大山観光開発に運営を委託した。旧県営リフトのうち今シーズン営業されないのはこの3本。地権者のうち1名が県から市への移管を承諾していないために、運行できないリフトが1本あると報じられたが、どちらが該当するかは不明。
第1パラレルは安全索道製。第4ペアは、確か安全索道か東京索道製である。

○牛岳温泉スキー場
・第7/8リフト 富山市 1980.2.1運輸開始
※設備老朽化のため本リフトの架かるユートピアゲレンデを今シーズン休止と告知している。このまま廃止の公算が高い。おそらく安全索道製。

○鳥越高原大日スキー場
※大雨でゲレンデが崩落し、リフト支柱2本が転倒。今シーズンの休業が決定した。

○万座温泉スキー場
・万座第1高速 (株)プリンスホテル 1987.12.19運輸開始
※2006-2007シーズンの同スキー場公式サイトのマップから抹消されており、今シーズンから廃止または休止されたと思われる。昨シーズンはマップには掲載されていたものの休止していた模様で、マップからの抹消は復活の意思がないか、来場者からの問い合わせ対応の煩雑さを回避するためと思われる。東京索道製デタッチャブルクワッド。

○表万座スキー場

・第3ロマンス (株)プリンスホテル 1984.12.29運輸開始
※2006-2007シーズンの同スキー場公式サイトのマップから抹消されており、今シーズンから廃止または休止されたと思われる。安全索道製ペア。本スキー場はシティグループ・プリンシパル・インベストメンツ・ジャパンへの売却が決定しており、今シーズンの営業体制が当面受け継がれるものと思われる。

○すずらん高原スキー場
・第1ペア 御嶽鈴蘭高原観光開発(株) 1986.11.29運輸開始
・第2ペア 御嶽鈴蘭高原観光開発(株) 1984.12.5運輸開始
・第3ペア 御嶽鈴蘭高原観光開発(株) 1988.11.27運輸開始
・第4ペア 御嶽鈴蘭高原観光開発(株) 1988.12.3運輸開始
※今シーズンから休止。

○上の台緑の村
・上の台緑の村リフト
 安来市 1994.4.29運輸開始
※旧伯太町から合併に伴い引き継いだ人工芝スキー場用シングルリフト。平成18年度鉄道要覧から抹消。2006年4月1日付で安来市の設置条例が改正されており、2006年4月1日付で廃止の可能性が高い。<U君さん、情報ありがとうございます(2/17)

○グリーンピアなかがわ
・グリーンピアなかがわ第1 那珂川町 1986.7.20運輸開始
・グリーンピアなかがわ第2 那珂川町 1997.4.20運輸開始
※人工芝スキー場用ペアリフトで第1はスポーツスライドのスレッド&利用者運搬も兼ねていた。第2は実線側が屈曲で空線側が直線という三角形に架設された屈曲リフト。累積債務のかさむグリーンピアなかがわを大幅に縮小する事になり2005年度いっぱいで営業を終えたため廃止。廃止日がはっきりしないので2005年度に廃止の可能性もある。2本とも日本ケーブル製でこれにより国内の屈曲式チェアリフトは全廃となった(はず)。
なお、グリーンピアなかがわは、全国に展開されていた簡易保険によるグリーンピアとは無関係。

○烏帽子岳高原リゾートスポーツの里

・烏帽子岳高原リゾートスポーツの里リフト (財)佐世保観光コンベンション協会 1993.4.1運輸開始
※人工芝スキー場用ペアリフトで同施設営業見直しでスキー場を廃止する事になり、2005年度いっぱいで営業を終了。おそらく2006年4月1日付の廃止と思われる。日本ケーブル製で、日本最西端の索道・リフトであった。これによって日本で最西端の索道は、長崎スカイウェイ中腹駅(山麓)となったが長崎スカイウェイは12月29日から休止となったため、現役では長崎ロープウェイ稲佐岳(山頂)駅となる
なお、最西端のリフトとなったのは諫早市のいこいの森たかきリフトだが、こちらは長期休止中なので現役としては天山リゾート第2リフトになる。

廃止・休止線はこの程度で収まるとは思えないが、取りあえずアップする。

執筆日:2006年12月26日
加筆日:2006年12月27日/1月4・11日/2月17日/3月1日

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2006.01.18

猪苗代リゾート 第3ペアリフト

INAWAR03PL01

猪苗代リゾート 第3ペアリフト
事業者名:セラヴィリゾート(株)
スキー場名:猪苗代リゾート
公式サイト:http://www.inawashiroresort.co.jp/ski/
所在地:福島県耶麻郡猪苗代町綿場7126
キロ程:406m
支柱基数:8基
高低差:117m
最急勾配:不明
輸送能力:1200人/時
搬器台数:68台
速度:不明(キロ程と搬器台数から逆算すると2.0m/sと思われる)
回転方向:時計
動力:電気 55kw
許可年月日:1985年6月6日
運輸開始年月日:1985年12月20日
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2人
山麓:原動油圧緊張
山頂:終端
索道メーカー:日本ケーブル
鋼索メーカー:不明

観察日:2005年12月25日

ゲレンデ最上部をカバーするリフト。乗り場のロケーションは、トップ画像のように第2ペアとよく似ている。

INAWAR03PL02

ハードとしては、この時代の日本ケーブル製としてほぼ標準的なペアリフトだが、第2ペアで触れたように、一部の支柱に脱索防止輪がある。この画像の上り線山麓側の索輪の上に載っている小さな索輪が脱索防止輪。

これだけ開けたロケーションなので、天候が悪化すると風による脱索がおきやすいのかもしれない。実際、筆者の到着時にはたいした風は吹いてなかったが、僅か2時間弱の滞在時間の間に風が強くなり、第3ペアは営業時間を少し繰り上げて終了した。

INAWAR03PL03

カバーするコースは、ゲレンデマップでは中級者コースになっているが、上部はけっこう急で、特に滑り出しの壁は中級者に成り立てでは厳しいかもしれない。この山頂停留場のステージの高さから、それがうかがえるだろう。なおこの壁はゴンドラ山頂駅にトラバースして迂回する事ができる。

執筆日:2006年1月18日

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2006.01.17

猪苗代リゾート 第2ペアリフト

INAWAR02PL01

猪苗代リゾート 第2ペアリフト
事業者名:セラヴィリゾート(株)
スキー場名:猪苗代リゾート
公式サイト:http://www.inawashiroresort.co.jp/ski/
所在地:福島県耶麻郡猪苗代町綿場7126
キロ程:627m
支柱基数:12基
高低差:145m
最急勾配:不明
輸送能力:1200人/時
搬器台数:105台
速度:不明(キロ程と搬器台数から逆算すると2.0m/sと思われる)
回転方向:時計
動力:電気 75kw
許可年月日:1985年6月6日
運輸開始年月日:1985年12月20日
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2人
山麓:原動油圧緊張
山頂:終端
索道メーカー:日本ケーブル
鋼索メーカー:不明

観察日:2005年12月25日

中腹をカバーするリフト。トップ画像のように猪苗代湖を見下ろす美しいロケーションにある。

INAWAR02PL02

リフト沿いは、このような素直な中斜面となっており中級者に快適だ。筆者好みの斜面である。初級者のランクアップへの練習に向いているように思う。

ハードとしては、この時代の日本ケーブル製としてほぼ標準的なペアリフトといえる。「ほぼ」としたのは、脱索防止輪の存在で、第2・3ペアでは一部の受索支柱に脱索防止輪が付けられている。ゴンドラでは標準装備だが、リフト・・特にペアリフトでは珍しいように思う。第1ペアでも付いている支柱があったかもしれないが、気が付かなかった。

執筆日:2006年1月17日

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2006.01.16

猪苗代リゾート 第1ペアリフト

INAWAR01PL01

猪苗代リゾート 第1ペアリフト
事業者名:セラヴィリゾート(株)
スキー場名:猪苗代リゾート
公式サイト:http://www.inawashiroresort.co.jp/ski/
所在地:福島県耶麻郡猪苗代町綿場7126
キロ程:810m
支柱基数:19基
高低差:188m
最急勾配:不明
輸送能力:1200人/時
搬器台数:136台
速度:不明(キロ程と搬器台数から逆算すると2.0m/sと思われる)
回転方向:反時計
動力:電気 90kw
許可年月日:1985年6月6日
運輸開始年月日:1985年12月20日
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2人
山麓:原動油圧緊張
山頂:終端
索道メーカー:日本ケーブル
鋼索メーカー:不明

観察日:2005年12月25日

本スキー場はゴンドラを中心とする縦長のレイアウトで、ゴンドラの東側に平行して縦に3本のペアリフトが架かる。リフトを乗り継いでもゴンドラ山頂まで登る事ができ、気に入った部分を繰り返し滑るにも向いた構成だ。

この第1ペアリフト(正式名称は天鏡台第1リフト)は、ベース部分から伸びるリフト。このスキー場は、大半が中斜面という構成なので、ベース部のリフトと言っても初心者では歯が立たず、純然たる初級者なら林間迂回コースの方が良いかもしれない。九十九折の迂回コースの割には広く作られ、ナイター照明もあるので、スキーならばそれなりに楽しいだろう。

上から順番に乗ってきたので、画像のようにここに乗ったときはすっかり陽が落ちていた。訪問日の日曜はナイター営業は行われないが、第1ペアのみは18時までの営業だった。

ハードとしては、この時代の日本ケーブル製の標準的なペアリフトだ。

執筆日:2006年1月16日

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2006.01.15

猪苗代リゾート スカイシャトル ~元京急系リゾート

INAWARGL01

猪苗代リゾート スカイシャトル
事業者名:セラヴィリゾート(株)
スキー場名:猪苗代リゾート
公式サイト:http://www.inawashiroresort.co.jp/ski/
所在地:福島県耶麻郡猪苗代町綿場7126
キロ程:1733m
支柱基数:19基
高低差:417m
最急勾配:30度46分
輸送能力:1800人/時
搬器台数:76台
速度:5.0m/s
回転方向:反時計
動力:電気 400kw
許可年月日:1985年6月6日
運輸開始年月日:1985年12月19日
種別:普通索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:6人
山麓:原動重錘緊張(車庫線)
山頂:終端
索道メーカー:日本ケーブル
搬器メーカー:CWA
鋼索メーカー:不明

観察日:2005年12月25日

順調にグランデコの滑走を終える事が出来た上、フェリーの大幅な遅れが確定したため、予定外の予定のさらに想定外だった猪苗代リゾートによる事にした。余談だが、フェリー遅れの連絡は、リフト乗車中に電話を受けた。いまさらながら携帯電話は便利だとつくづく思う。

時間が時間だけに「1回券で各索道1回づつ」と考えていたら、15時から営業終了までの「サンセットチケット」が1500円で「1回券を1回づつ」よりも安いことが判明。非常にありがたい券種の設定だ。

INAWARTICKET

一般的に上部のリフトほど営業を早く終えるので、まずはゴンドラで登る事とする。このゴンドラの正式名称は天鏡台ゴンドラリフト。天鏡台というのは、スキー場の東側にある地名で1970年の全国植樹祭会場となった時に命名された。

このスキー場は、もともとは京浜急行が開発していたリゾートであるが、名古屋を本拠とし急成長しているレストラン・リゾート開発運営会社であるセラヴィリゾートが2003年に買収し、現在に至っている。

INAWARGL02

2階がゴンドラ駅で向かって右側の階段を登ると乗り場になっている。

INAWARGL03

日本ケーブルの6人乗りゴンドラの初期のタイプでは標準的だった原動緊張装置で、緊張方式は重錘。モーター・減速機・原動滑車が載った台車が緊張枠の上を重錘により前後する。これが原動装置と緊張索の滑車。

INAWARGL04

年代を感じさせる仕様銘板。今シーズンで架設20年目だ。

INAWARGL05

シルエットなのでわかりにくいが、長らく日本ケーブルのゴンドラ・デタッチャブルリフトで標準だった角錐支柱。近代的な感じがするので、筆者は好きだ。ちなみに、支柱下部に取り付けられている雪を被った灰色の箱には、救助装置が収納されている。支柱でロープに架け、下で引っ張り搬器に近づけ、係員が地上から搬器に乗り移る装置が納められている。

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無骨な感じがするベンチレーター。後のタイプでは開閉式天窓に変った。

INAWARGL07

搬器内のメーカースプレート。

INAWARGL08

山頂駅は半地下式だった。これは山麓寄りの地上露出部分で、残る半分程度の部分は地中に埋まっている。この広場のすぐ下がちょっとした壁なので、初級者の山頂からの滑走は、ちょっと辛いかもしれない。短い壁なのでしっかりボーゲンが出来ていれば十分に滑れると思うが、心理的なプレッシャーは受けるだろう。

INAWARGL09

山頂駅の機械は終端装置なので、シンプルに感じる。壁や天井がコンクリートの部分が地下部分。

執筆日:2006年1月15日

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2006.01.14

グランデコ 第4クワッド

DECO04HQ01

グランデコ 第4クワッド
事業者名:東急不動産(株)
スキー場名:グランデコスノーリゾート
公式サイト:http://www.grandeco.com/index.shtml
所在地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
キロ程:777m
支柱基数:14基
高低差:230m
最急勾配:不明
輸送能力:1800人/時
搬器台数:54台
速度:不明 おそらく4.0m/s
回転方向:反時計
動力:電気
許可年月日:1991年2月25日
運輸開始年月日:1992年12月9日
種別:特殊索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:4人 フード付
山麓:原動(車庫線)
山頂:油圧緊張
索道メーカー:安全索道
鋼索メーカー:不明

観察日:2005年12月25日

第3クワッドと似たような性格のリフト。輸送能力も同様に落としてある。

山麓停留場は、ゴンドラ山頂の近くになるが、ゴンドラからのアプローチでは高低差が小さいので、第2クワッド山頂から滑り込むほうが楽だろう。第3クワッ ド山頂からベースまで降りた筆者は、ゴンドラ乗車を果たし、第4クワッドに乗り継ぐためにいったん下って第2クワッドで登り直した。

この途中、ゴンドラ山頂でデジカメがバッテリー切れとなる。今回は索道メインでなかったので、コンパクトデジカメの予備バッテリーは自宅に置いてきてし まった。デジタル一眼を車まで取りに戻る事も考えたが、第4クワッドが第1~3と大きく違うとは思えないので、ケータイのカメラで撮影してみる事にした。 このトップ画像ももちろんケータイでの撮影だ。

DECO04HQ02

コースとの位置関係により、第2・3クワッドと車庫線の位置が反対になっている。

DECO04HQ03

山頂停留場は第3クワッドと似たようなロケーションだが、特別な防風対策はないようだ。横が森林になっているためだろうか?

DECOTICKET

今回使用のチケットがこれ。グランデコゴンドラを片付けたので、あと猪苗代リゾートに行けば福島県内の普通索道制覇となる事に気付いた。そこで、まだ残り時間はあるが猪苗代リゾートに急ぐ事にする。

執筆日:2006年1月14日

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2006.01.13

グランデコ 第3クワッド

DECO03HQ01

グランデコ 第3クワッド
事業者名:東急不動産(株)
スキー場名:グランデコスノーリゾート
公式サイト:http://www.grandeco.com/index.shtml
所在地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
キロ程:1138m
支柱基数:20基
高低差:260m
最急勾配:不明
輸送能力:1800人/時
搬器台数:76台
速度:不明 おそらく4.0m/s
回転方向:反時計
動力:電気
許可年月日:1991年2月25日
運輸開始年月日:1992年12月9日
種別:特殊索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:4人 フード付
山麓:原動(車庫線)
山頂:油圧緊張
索道メーカー:安全索道
鋼索メーカー:不明

観察日:2005年12月25日

第2クワッド山頂をローズマリーコースの反対側に下ると、この第3クワッド山麓停留場に達する。

DECO03HQ02

このように第2クワッド山麓に非常に似たロケーションだがカバーするコースは中・上級者向け2本なので初級者は乗ってはならない。

第1クワッドで書いたように、なぜかセーフティバーの広告枠が付けられていなかったが、単に取付が遅れていただけかもしれない。

発車間隔を計ると何回計っても8秒なので、減速運転中かと思っていたが、どうも8秒間隔・1800人/時での設計らしい。

DECO03HQ03

画像ではわかりづらいが、この第3クワッドだけ機械カバーに下部カバーが取り付けられている。4本のリフトの中で、特に風が強い位置にあり、カバー内部への雪の吹込みが懸念されたのだろう。

DECO03HQ04

このような防風壁もあった。

執筆日:2006年1月13日

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2006.01.12

グランデコ 第2クワッド

DECO02HQ01

グランデコ 第2クワッド
事業者名:東急不動産(株)
スキー場名:グランデコスノーリゾート
公式サイト:http://www.grandeco.com/index.shtml
所在地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
キロ程:1010m
支柱基数:16基
高低差:150m
最急勾配:不明
輸送能力:2400人/時
搬器台数:91台
速度:不明 おそらく4.0m/s
回転方向:反時計
動力:電気
許可年月日:1991年2月25日
運輸開始年月日:1992年12月9日
種別:特殊索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:4人 フード付
山麓:原動(車庫線)
山頂:油圧緊張
索道メーカー:安全索道
鋼索メーカー:不明

観察日:2005年12月25日

第1クワッド山頂からトラバースするように移動すると、第2クワッド山麓停留場に達する。この移動、あまり高低差がないので、ボーダーやスキーヤーでも本当の初級者ではあまり快適でないかもしれない。第2クワッドへのアクセスはゴンドラからの方が正解だろう。

DECO02HQ02

このように車庫線は山麓に位置し、原動も山麓である。

トップ画像のように非常になだらかな斜面に架設され、平行するローズマリーコースも非常に素直な斜面で初級者の練習用にピッタリだ。雪質も良いので、初級者が満足するのは間違いないだろう。

このあたりのなだらかな斜面は、開発以前から「デコ平」と呼ばれており、グランデコというリゾート名の由来となっている。

DECO02HQ03

このようなほぼ森林内の線路にも関わらず防風網があるところに、強風地帯である事を感じる。

DECO02HQ04

山頂停留場は、この時代のクワッドとしては一般的なデザインの機械カバー方式を採用したシンプルな構成である。ゴンドラ山頂と近接しているが、やや高い位置になるので第4クワッドに滑り込むにはゴンドラからより楽だ。

執筆日:2006年1月12日

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2006.01.11

グランデコ 第1クワッド

DECO01HQ01

グランデコ 第1クワッド
事業者名:東急不動産(株)
スキー場名:グランデコスノーリゾート
公式サイト:http://www.grandeco.com/index.shtml
所在地:福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
キロ程:1496m
支柱基数:23基
高低差:280m
最急勾配:不明
輸送能力:2400人/時
搬器台数:131台
速度:不明 おそらく4.0m/s
回転方向:反時計
動力:電気
許可年月日:1991年2月25日
運輸開始年月日:1992年12月9日
種別:特殊索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:4人 フード付
山麓:油圧緊張
山頂:原動(車庫線)
索道メーカー:安全索道
鋼索メーカー:不明

観察日:2005年12月25日

グランデコの索道施設は、ゴンドラ1本とフード付クワッド4本。つまり索道の全てが単線自動循環式だ。リフトも全てフード付という所に、時代と気象条件の厳しさを感じる。

訪問日の正午の気温は、ゴンドラ山頂でマイナス6度。幸いそれほど風もなかったので、厳しい寒さというほどではなかった。

ゴンドラのレポートを先に上げたが、実際に現地で最初に乗車したのはこの第1クワッドだ。トップ画像はフード越しの撮影なので、一部フードの傷などが写りこんでいる。最近ではフードに広告ステッカーを貼る例が増えているが、ここは注意書き以外は貼られておらずスッキリしていてリゾートらしく好感がもてる。しかし、広告収入は欲しいのであろう第3クワッドをのぞき、セーフティバーにグリップを兼ねた小さな広告枠が付けられていた。ただ、今シーズンからの導入なのかまだ広告は未掲載である。ステッカー広告よりも上品なので、こっちの方が好感が持てそうだ。デタッチャブル王国の日本はセーフティバー付のリフトは多いはずなので、今後普及するかもしれない。

DECO01HQ02

車庫線を山麓におかず山頂に設置しているのは、地形に恵まれた結果であろうが褒められる。山麓設置でもベースエリアを狭く感じる事はないであろうが、開放感が異なる。ただ、このようにベースエリアの正面がちょっとした壁になっている地形は、景観面ではマイナスの要素だろう。コースとしては、この壁は通らずともベースに降りれるので、初級者でも安心してこの第1クワッドやゴンドラに乗車できる。

DECO01HQ03

山頂駅では景観上の配慮か横に樹木が残されている。防風林の役目も担っているのかもしれない。左の建物が車庫線で入庫線のレールで結ばれている。色調は統一されているものの形状としては、機械カバーと車庫と独立した形状になっているのは、先日紹介した苗場第1高速を思い出す。

執筆日:2006年1月11日

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