カテゴリー「普通索道」の記事

2011.02.17

千光寺山ロープウェイ3代目キャビン登場~尾道市

尾道市が運営する千光寺山ロープウェイの搬器が2011年2月上旬に交換され、2月10日から新搬器での営業を開始した。

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山頂駅を発車する試乗会第1便の折り返し 2011.02.10

これだけの人数がロープウェイにカメラを向ける光景は珍しい

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2008.04.03

【話題】札幌国際30周年記念で初代スカイキャビン搬器展示

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札幌国際スキー場が1978年12月に開業してから、今年で30周年を迎える。これを記念し、今シーズンの当初より「スキーセンター」1階ロビーで、記念展示が行われ、その一画で初代「スカイキャビン」の搬器が公開されている。

スカイキャビンは、スキー場の開場当初から幹線として架設された索道で、日本ケーブルが独力で開発した単線自動循環式普通索道である。同タイプのゴンドラは、1974年7月に開業した横津岳ゴンドラリフト(横津岳スキー場内)が第1号で、1977年8月に第2号である御荘湾ロープウェイが開業、本路線が第3号であった。その後、日本ケーブルでは、ドッペルマイヤー社との技術提携によって、ドッペルマイヤータイプに転換してしまったため、独自開発タイプはこれが最終。横津岳は諸事情により、早々と1978年度で廃止され、本路線は1989年に8人乗りにリプレース、御荘湾も2006年3月で廃止されたため、純国産ゴンドラの営業線はすでになく、この搬器公開は貴重な機会である。

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スペックが、現役の「スカイキャビン6」(増設線)、「スカイキャビン8」(代替線)のスペックと共に掲示されていた。

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搬器内への立入りは、特に制限されておらず、当時の座り心地を試すことができる。同時代に安全索道が建設していたポマ“テレキャビン”の卵形4人乗り搬器よりも、搬器内は広く快適。支柱側側面窓の一部が、開閉可能になっており、形状から、改造により開閉可能としたものと思われる。

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破損したのか、向かって左側の窓が外されていたのが残念であるが、その反面、外から内部の撮影には好都合であった。扉の開閉機構は天井に収納されれていた。

同スキー場の営業は、ゴールデンウィークまでの予定であるので、あと1ヶ月ほどは見学できる見込みだ。来シーズンが30周年であるだけに、搬器だけでも引き続き展示してもらいたいものだ。

見学日:2008年3月25日
執筆日:2008年4月3日

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2008.03.04

【ニュース】宮島ロープウェイ獅子岩線で搬器交換

宮島ロープウェイは、2月27日から3月7日まで運休し、獅子岩線の搬器交換を行った。新旧の輸送作業は3日にヘリを使って行われ、包ヶ浦自然公園に荷吊り場を設定、中日本航空のシュペルピューマが使用された。

2台の旧搬器は、共に榧谷駅付近に留置され、走行機、サスペンダーごとロープに載せた状態から直接吊り上げられ、走行機、サスペンダーが付いた状態で準備された新搬器は、榧谷駅付近の支索上にヘリから直接降ろされた。

中国新聞の記事には、大阪市内の車両メーカーで製作されたとあるので、旧搬器と同様に大阪車輌製造製と推察される。新搬器は、従来と同様にアルミ製の30人乗り、高さ2.35m、長さ4m、重量1.7t。外国人観光客の増加に対応して室内高は10センチ高い2.1mになった。神鴉(おがらす)伝説をモチーフにしたイラストが、外板に描かれている。

運行再開日の8日と翌9日には記念イベントが開催され、小学生以下は無料になる。

※主なマスコミの報道
中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200803040054.html

読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news/20080303-OYT8T00672.htm

広島ホームテレビ
http://www.home-tv.co.jp/news/local.php?news_id=2008-03-035
http://www.home-tv.co.jp/news/local.php?news_id=2008-02-274

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2月26日で運行を終えた2代目搬器。
撮影日:2007年4月10日

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2007.04.04

小樽天狗山ロープウェイ ~スキーと観光に通年で活躍

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小樽天狗山ロープウェイ

事業者名:中央バス観光商事株式会社
公式サイト:http://www.cks.chuo-bus.co.jp/tenguyama/
所在地:北海道小樽市最上2丁目
キロ程:734.65m
支柱基数:1基 トラス支柱
高低差:271.0m
最急勾配:27度57分
輸送能力:720人/時
搬器台数:2台
速度:3.6m/s
動力:電気 90kw
許可年月日:1979年7月23日
運輸開始年月日:1979年12月18日
種別:普通索道
方式:三線交走式(1支索2曳索)
搬器定員:30人(車掌省略)
山麓:緊張停留場
山頂:原動停留場
索道メーカー:日本ケーブル
鋼索メーカー:東京製綱

観察日:2007年1月31日

小樽天狗山スキー場は、元々は市営スキー場であったが、市からの要請に応え北海道中央バスが経営を引き継ぎ、その後、本ロープウェイが新設された。ロープウェイは通年運行され、小樽観光の名所の一つになっている。後に同社系列会社に移管されている。

筆者は2回目の訪問であり、前回は夏営業になっていたGWに、「C62ニセコ号」撮影の帰路に訪れている。その時は夕方であり、曇天であったので眺望はいま一つだったが、小樽市街地や港を見下ろすロケーションは印象に残った。

今回は朝里川温泉スキー場を一通り滑ってからの訪問で、カーナビを頼りに望洋台の住宅地を抜けて近道をした。帰宅後、気が付いたのだが、この経路のすぐ近くにある望洋シャンツェにはリフトがあるらしい。一般営業を行わないため、索道事業認可を受けていないためノーチェックで宿題が残った。

閑話休題。本ロープウェイの話に戻す。

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ここの特徴の一つは、このような密閉式プラットホームとホームドアにある。防寒性やホーム除雪の手間を考慮した結果と思われるが、ロープウェイ駅舎の流行は、簡易な設備で屋根の無いホームも最近では珍しくないという状況であるので、このような施設は他所ではまだお目にかかっていない。もしかしたら、日本唯一かもしれない。これは、大ボケだった。2006年3月1日に記事をアップした、稚内公園ロープウェイ(廃止済)が密閉式ホームにホームドアだった。ただ、現存では唯一かもしれない。(4月6日加筆)

搬器塗装は、以前は北海道中央バスの塗装と似たものであったが、数年前にこの塗装に変更されたようである。「OTARU」「TENGU」というロゴは、あくまでもデザインであり、搬器の愛称ではないそうだ。

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お約束の仕様の掲示。

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搬器は、今は無き武庫川車両製で、新設以来、交換されたことがないことがわかる。

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山麓駅には、ロープのサンプル展示があった。日本鋼索販売は大手ロープメーカーである東京製綱系列の販売店であるので、東京製綱製ロープであることがわかる。

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これが当日使った乗車券。団体扱いなのはJAF割引で購入したためと思われる。

執筆日:2007年4月4日
加筆日:2006年4月6日


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2007.03.14

ルスツリゾート イゾラゴンドラ ~ルスツ最長ゴンドラ

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ルスツリゾート イゾラゴンドラ

事業者名:加森観光(株)
公式サイト:http://www.rusutsu.co.jp/winter/
所在地:北海道虻田郡留寿都村字泉川
キロ程:2858.12m
支柱基数:不明 鋼板方錐型
高低差:525.57m
最急勾配:不明
輸送能力:1800人/時
搬器台数:不明
速度:5.0m/s
回転方向:時計
動力:電気 550kw
許可年月日:1988年10月26日
運輸開始年月日:1988年12月24日
種別:普通索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:6人
山麓:原動緊張(重錘)停留場 車庫線
山頂:終端停留場
索道メーカー:日本ケーブル
搬器メーカー:CWA (オメガタイプ)
鋼索メーカー:不明

観察日:2007年1月29日

ルスツリゾートスキー場で最大の滑走エリアであるMt.イゾラの基幹索道。イーストMt.エリアからのアクセス経路を形成すると共にルスツリゾート最長のコースであるイゾラグランをカバーする。イゾラグランは中級コースとされているものの、緩めの斜面が多く、幅もあり、さらに随所に迂回コースがあるので初級者でもまず大丈夫。初級から中級へのステップアップには最適なロングコースだ。階段を上らないとならない山麓停留場はやや面倒であるもののロングコースの滑走後のゴンドラは快適な休息時間をもたらしてくれる。

スノースポーツを行わない索道愛好者にはやっかいな位置にあり、一般車は山麓停留場付近には乗り入れができないために、通常はスキーないしはスノーボードでしかアクセスできない。ただ、シーズン当初、スキー場のオープン日を過ぎても山麓部で雪が少ない場合には、ゴンドラ山麓までの送迎サービスを行うことがあるようだ。こういう瞬間を狙うしかスノースポーツ無しでのアクセスは無理と思われる。

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山麓停留場は、周りには何もない谷間に忽然と建てられており、1階がレストランやトイレ、2階が停留場となっている。レストランと言っても軽食中心で種類も多くないので比較的空いているようだ。

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ルスツにある6人乗りゴンドラの3本は、ほぼ同時期の架設であるので、ほぼ同じ仕様のようだ。重錘式原動緊張装置で、摺動レールの上に台車状の原動装置が乗る構造である。

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山頂は終端停留場で、側線はあるが車庫線はない。

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日本ケーブル製ゴンドラではお約束の仕様掲示。1号線となっているからには、2号線の計画があったのだろうか?

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搬器も制振装置の有無以外は3本のゴンドラで同一仕様のようだ。このアクリル製天窓兼用のベンチレーターは、CWA社オメガタイプでは1987年製からの採用のようで、日本で同年に架設されたゴンドラでは、旧来のアルミ蓋方式とこの天窓方式が混在している。ルスツでは、1987年製のイーストゴンドラも天窓方式となっているので、結果的にイゾラゴンドラと仕様が揃った。

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執筆日:2007年3月14日

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2007.03.08

ルスツリゾート イーストゴンドラ2号線 ~イーストMtの幹線

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ルスツリゾート イーストゴンドラ2号線

事業者名:加森観光(株)
公式サイト:http://www.rusutsu.co.jp/winter/
所在地:北海道虻田郡留寿都村字泉川
キロ程:2071.87m
支柱基数:不明 鋼板方錐型
高低差:394.15m
最急勾配:不明
輸送能力:1800人/時
搬器台数:不明
速度:5.0m/s
回転方向:時計
動力:電気 400kw
許可年月日:1987年11月9日
運輸開始年月日:1987年12月27日
種別:普通索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:6人
山麓:原動緊張(重錘)停留場 車庫線
山頂:終端停留場
索道メーカー:日本ケーブル
搬器メーカー:CWA (オメガタイプ)
鋼索メーカー:不明

観察日:2007年1月29日

1号線と同時に竣工したイーストMtの滑走用としてメインとなる索道施設。山頂からは2本の尾根コースが開かれ、中級者に気持ちがよいロングコース。ここまで来たら、Mt.イゾラまで足を伸ばす人が多いようで、こちらのコースは比較的空いている。修学旅行生もこちらまではあまり上ってこないようだ。

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1号線の記事に書いたように2号線の山麓停留場は1号線の山頂停留場と合体している。この角度で見ると、1号線部分は「く」の字型に折れ曲がった向こう側になるので見えない。

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山麓停留場付近は、イースト第1ペア、イーストクワッドと平行し、開放感がある斜面となっている。

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山頂停留場。

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搬器銘板。

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仕様銘板。1号線とは異なり、輸送能力は1800人/時ある。


執筆日:2007年3月8日

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2007.03.07

ルスツリゾート イーストゴンドラ1号線 ~国道横断水平移動

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ルスツリゾート イーストゴンドラ1号線

事業者名:加森観光(株)
公式サイト:http://www.rusutsu.co.jp/winter/
所在地:北海道虻田郡留寿都村字泉川
キロ程:1654.52m
支柱基数:不明 鋼板方錐型(一部トラス支柱)
高低差:41.89m
最急勾配:不明
輸送能力:1200人/時
搬器台数:不明
速度:5.0m/s
回転方向:時計
動力:電気 230kw
許可年月日:1987年11月9日
運輸開始年月日:1987年12月27日
種別:普通索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:6人
山麓:終端停留場
山頂:原動緊張(重錘)停留場 車庫線
索道メーカー:日本ケーブル
搬器メーカー:CWA (オメガタイプ)
鋼索メーカー:不明

観察日:2007年1月29日

ルスツ高原スキー場が大拡張を目指し、従来のスキー場から国道230号線をはさんで南東側にある貫気別山開発に着手。従来エリア(ウエストMt)との移動手段に導入したゴンドラである。国道から貫気別山の斜面に取り付くまでは、凹凸のある平坦地が広がり、グリーンシーズンはゴルフ場となっている。本ゴンドラは、ウエストゴンドラ山麓駅の近くを起点とし、国道を横断、さらにルスツリゾートゴルフ場タワーコース上空を通過して拡張エリア(イーストMt)のベースエリアを終点とする。遊園地などの普通索道がほとんど無くなった現在においては、国内唯一の水平移動を目的とする交通機関としての普通索道かもしれない。日本索道工業会が実用化をめざす都市型索道に一番近い施設であるのは確かだ。

トップ画像は、本ゴンドラを象徴する国道230号線を横断する部分。かなり堅固な保護設備が道路を覆っているのがわかる。かつらぎ山スカイパーク「スカイライド」の登場までは、おそらく国内唯一の国道を横断する普通索道であった。

索道工業会の資料などでは輸送能力が1800人/時となっているが、現地に取り付けられているエッチング板の仕様表記では1200人/時となっていた。日本ケーブル製の普通索道やデタッチャブルリフトにあるエッチング板の仕様表記はメーカーが準備するものなので改造等が無い限りは一番正しいと思われるので、本記事ではこの数値をとっている。

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これが件のエッチング板の仕様表示。建設着手時の名称は「貫気別山スキー場ゴンドラリフトA線」であったことが判る。

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これがウエストMtにある山麓停留場。ルスツの索道停留場は、雪下ろしを避けるためか、この駅舎のように急勾配の三角屋根が多い。ここから右手に線路が延びるが、ここを出ればすぐに冒頭の国道横断地点である。

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山麓停留場内部。

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山頂停留場は、イーストゴンドラ2号線山麓停留場と同じ建物。両線は直線状に並んでいるわけではないので、建物の中央でこのように折れている。ちなみに右側が1号線、左側が2号線。

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これが停留場内部。1号線と2号線は、このようにまったく接続されていないが、その位置関係は、直通運転するように改造する可能性も踏まえて決められているように見える。こちらも右が1号線、左が2号線。

1号線の搬器には制振装置が搭載されており、2号線の搬器には無いことがわかる。

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本線はつながっていないが、車庫線の一番奥で、このように1号線車庫と2号線車庫をつなぐ連絡線を発見した。前述のように制振装置の有無で使用線区が分けられているので搬器の混用はないと思われるが、比較的簡単に搬器の融通はできそうである。

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搬器の銘板。

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スキーボックスはカービング対応に交換済み。これはルスツの他のゴンドラでも同様であった。

執筆日:2007年3月7日
加筆日:2007年3月10日
 スキーボックスの画像追加

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2007.03.03

須磨浦ロープウェイ ~三代目搬器登場

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須磨浦ロープウェイ ~三代目搬器登場

事業者名:山陽電気鉄道(株)
公式サイト:http://www.sanyo-railway.co.jp/
所在地:兵庫県神戸市須磨区一ノ谷町5-3-2
区間:須磨浦公園~鉢伏山上
キロ程:446.69m
支柱基数:無し
高低差:180.51m
最急勾配:不明
輸送能力:360人/時
搬器台数:2台
速度:2.5m/s
動力:電気 100馬力(75kw?)
許可年月日:1957年3月14日
運輸開始年月日:1957年9月18日
種別:普通索道
方式:三線交走式(1支索2えい索)
搬器定員:30名(車掌乗務無し)
搬器台数:2台(1号搬器:やまひこ・2号搬器:うみひこ)
山麓:支索重錘緊張・曳索重錘緊張停留場
山頂:原動停留場
索道メーカー:(株)鹿島製作所
搬器メーカー:
 二代目 川崎重工業(株)(1980年)
 三代目 川崎重工業(株)(2007年)
鋼索メーカー:東京製綱(株)

観察日:2007年3月2日

本ロープウェイは、2005年2月27日付記事で取り上げているが、このたび搬器キャビンの交換を行ったので再度レポートする。そのため、上述のスペックは再掲であるが、搬器に関係する部分のほか、傾斜長が変わっている。これは現地の掲示に合わせたもので、新旧のどちらかの掲示が間違っていたものと思われる。現在の表示は『鉄道要覧』の値に一致するので、こちらが正解かと思われるが、えてして本書のデータも不正確な事があるので、結論づけるのは避けておく。

さて、今回のキャビン交換は2月27日~3月1日の3日間運休して行われ、3月2日11時からから、新キャビンによる営業を開始した。

2月27日は出張中のために工事の見学はできず、28日午後に現場に出かけた。

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現場到着時はちょうど昼休み中だったようで、現場にはトラックに載せられた新キャビンと高所作業車などが待機し、その上空にはサスペンダーのみがぶら下がっていた。この時点で1号搬器側はすでにキャビン交換を終え、山頂停留場付近に見えていた。見物に来ていた近所の人の話によると27日に1号搬器の交換を行ったそうなので、両日共に午前中に旧キャビンの取り外しを行い、午後に新キャビンを取り付けたものと思われる。

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トラックに積まれた向きは、線路に対しほぼ直交しているので、チェーンで吊上げながら空中でキャビンを回して、方向を揃える。

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電動チェーンブロックを使っているのか、巻上げは地上からの操作で行われた。サスペンダー密着するまで持ち上げたところで高所作業車を使い作業員が乗り移り、キャビンとサスペンダーの仮結合を行った。

前回の記事でも書いたように、本ロープウェイのメーカーは、現存する索道メーカーではなく、メンテ体制がどうなっているのか興味津々であり、今回の交換作業もどこが行うのか疑問に思っていたが、作業員は日本通運の制服を着用。現場にも「日本通運 神戸重機」と表記された車が来ていたので、キャビンの交換作業に直接タッチしたのは日本通運だと思われる。ほかに見かけた関係者は、車やヘルメットや制服などから察するに、山陽電鉄、川崎重工業、大阪車輌工業の方々と思われ、おそらく今回のキャビン交換工事は新キャビンの製作から交換までを川崎重工業で請け負ったのではないかと推察される。一般的には索道メーカーが請け負うケースが多いと思われ、このような形態は珍しいのではないだろうか。

話を現場に戻すと新キャビンの仮結合を終えた搬器は、山麓停留場付近に移動させた。おそらく、本結合作業をここで行ったものと思われるが、近くに見学に適した場所がないため見学は移動を確認した時点で終了。3月1日は試運転・調整に当てられたものと思われるが、現地確認はしていない。

新キャビンの営業初日となった3月2日。営業開始は11時、3月4日までの3日間は毎日先着1000名に無料乗車券配布と発表されていたため、営業開始に合わせて現地に向かう。実は筆者は、1980年の二代目デビュー当日も現地訪問しており、この時は通常の営業時刻だったような記憶がある。関係者のセレモニーはあったようだが、一般向けのセレモニーがあったかどうかの記憶が定かでない。記憶にあるのは関係者セレモニーで鏡開きを行ったこも樽のお酒が大量に余っており、その場に居合わせた数少ない一般人にも振舞われたこと。そのときは2月だったせいもあり、一般人はほとんど居なかったことが印象に残っている。

今回は前回とは大違いで、ギリギリに着いた事もあって、須磨浦公園駅では階段の下のほうまで列が続いていた。結局、第1便には乗れずピストン運転された第2便に乗ることになった。3月3日付け毎日新聞記事によれば、運転開始時には約50人が並んだそうで、これは私の体験と合致する。

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配布の無料乗車券は配布当日限り有効で、このように山上のカーレーターやリフト料金込みのセットきっぷもロープウェイ運賃相当を引いた価格での発売なので、実質はこの3日間はロープウェイに無料招待という性格のようである。このきっぷ売り場の様子を見る限りでは「先着1000名」というのは有名無実のような印象を受ける。

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セレモニーの痕跡も生々しいホームから1号搬器「やまひこ」で出発。セレモニー後、招待された幼稚園児40名が試乗したそうなので、私が見送った一般客が乗った2号搬器「うみひこ」は2番目の出発、この1号搬器がセレモニーの後に出発した搬器と思われる。

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中間地点ですれ違う2号搬器「うみひこ」。1号と2号は、同じ塗り分けパターンであるが紅白の色遣いが逆である。この紅白の色は、源平合戦の古戦場である事をから平氏と源氏の旗印を意識して決められたそうだ。ちなみに旧搬器も紅白であったが、2台共に同じデザインであった。搬器自体の形状は、新旧共に良く似ており、正面窓が1枚の上下分割から、左右2枚となった上に上下分割となった点が異なる程度。ただ、窓回りや桟が黒色塗装となったため近代的な印象を受ける。

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搬器内のメーカー銘板は、このとおり「川崎重工」のみであり、搬器更新工事には索道メーカーが関わっていないことの傍証になろう。また、交換工事に立ち会っていた大阪車輌工業の銘板もなく、同社は川重の協力企業としての関わりと思われる。おそらくは、実質的には大阪車輌工業の設計製作で川重は元請としての管理監修だったのだろう。

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二重天井になっており、段差部分に小型蛍光灯が収められており、間接照明になっているものと思われる。索道搬器の間接照明は初めて見た。

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重ね塗りで読み難いが、サスペンダーには「川崎車輌 昭和32年」の楕円銘板がある。一般的なのは、キャビン部分は車輌メーカー製でもサスペンダー部分は索道メーカー製であるのが一般的で、この部分には索道メーカーの銘板があるほうが多い。メーカーである鹿島製作所は一般的な索道メーカーではないので、地上機械のみを担当し、搬器はキャビンのみならずサスペンダーや走行装置も川崎車輌が担当したのかもしれない。

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停留場の仕様掲示も、キャビン交換に合わせて新調された。前述の傾斜長の相違のほか、搬器交換年月日も入れられ、情報がより充実した。一般客は無関心だろうが、マニア的にはまことに喜ばしい事である。

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搬器前面の記念ヘッドマークは、先日の「2200万人達成」では山麓寄りのみであったのが、今回は山頂寄りにも掲げられた。

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ヘッドマークデザインは、両搬器・前後の4枚共に共通だったようだ。

執筆日:2007年3月3日

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2007.03.02

ルスツリゾート ウエストゴンドラ ~スキー場では珍しい短距離ゴンドラ

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ルスツリゾート ウエストゴンドラ

事業者名:加森観光(株)
公式サイト:http://www.rusutsu.co.jp/winter/
所在地:北海道虻田郡留寿都村字泉川
キロ程:1104.69m
支柱基数:13基
高低差:283m
最急勾配:不明
輸送能力:900 人/時
搬器台数:53台
速度:3.5m/s
回転方向:反時計
動力:電気 185kw
許可年月日:1983年4月12日
運輸開始年月日:1983年7月23日
種別:普通索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:4人
山麓:原動緊張(重錘)停留場 車庫線
山頂:終端停留場
索道メーカー:日本ケーブル
搬器メーカー:CWA (グレッシャータイプ)
鋼索メーカー:不明

観察日:2007年1月28日

自己破産した不動産会社大和観光系の(株)ダイワが経営していた大和ルスツスキー場を1981年に引き取った加森観光が、ルスツ高原スキー場として再生を図るべく、てこ入れ策として導入したゴンドラ。当時のルスツ高原スキー場は、現在のルスツリゾートのウエストMt部分のみであり、中堅スキー場レベルだった。

加森観光は、大和ルスツの引き受け先を探す留寿都村の要請を受け、登別温泉ケーブルの社長である加森勝雄とその子息加森公人が設立した会社で同スキー場の再建を果たすと共に札幌市内などの不動産事業にも進出、ホテル経営などにも乗り出し、米国のスキー場2箇所を保有していた事もある。米国の事業は多くの利益を手中に撤退し、バブル経済崩壊後の国内で、経営的に行き詰ったスキー場や旅館などのリゾート事業の再建に多く乗り出している。

本ゴンドラは、スキー滑走用の普通索道としては屈指の短さであるが、遊園地と同時の開業という事を考えると、当初から夏季の運行も考慮して、普通索道を選んだものと思われる。残念ながら、現在では夏季運行は行われていない。(筆者の誤解でした)

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山麓駅の位置は、ホテル本館と遊園地の間にあり、ホテルが遊園地の反対側に増築されていった今となっては、あまり便利な位置とはいえないが、建設の経緯を考えると妥当な選定であろう。ゴンドラで滑走するコースの大半は、ウエスト第2クワッドでもカバーが可能なため、来場客が少ないと予想される場合は運休することもある。

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山麓駅入口には、使われていない搬器が置かれている。スペックにある搬器台数53台には、これら使われていない搬器も含まれていると思われ、現役台数はもっと少ないと思われる。

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この時代の日本ケーブル製ゴンドラでよく見かける重錘式原動緊張装置で、摺動レールの上に載った原動装置が、重錘により引っ張られている。

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お約束の仕様の掲示。

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オメガタイプが登場するまで標準だったCWA社グレッシャータイプ4人乗りのキャビンを採用。座席はビニールレザー。

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山頂駅は折返装置のみなので、すっきりした構内。

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後ろ側から見た山頂駅。まさにピークの真上にあり、反対側に滑り出してピークを回りこむようにスタートする事もできる。

経年的にはいつリプレースされても不思議は無く、実際、ルスツリゾートの索道施設としては、ウエストペアに次いで古い設備となっている。リプレースされるとしたら、ゴンドラのままとは思えずゴンドラではなくなるかも知れず(夏だけゴンドラとか・・)早めに乗っておいたほうが良いかもしれない。

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これが今回滞在中に使ったリフト券。ホテルとセットのプランだった。

執筆日:2007年3月2日

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2007.02.14

雲仙ロープウェイ ~雲仙普賢岳を横目に登る

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雲仙ロープウェイ

事業者名:雲仙ロープウェイ株式会社
公式サイト:http://www6.ocn.ne.jp/~unzenr.w/index.html
所在地:長崎県雲仙市小浜町雲仙551番地
キロ程:481m
支柱基数:1基
高低差:145m
最急勾配:30度40分
輸送能力:不明
搬器台数:2台 ぎんが、きんせい
速度:3.6m/s 1958年6月に3.0m/sより変更
動力:電気 75kw
許可年月日:1956年11月8日
運輸開始年月日:1957年7月15日
種別:普通索道
方式:1支索2曳索三線交走式
搬器定員:36人 1962年3月に31人乗りから変更
山麓駅:仁田峠駅 緊張停留場 支索/平衡索 重錘式
山頂駅:妙見岳駅 原動停留場
索道メーカー:安全索道
鋼索メーカー:帝国産業 (緊張索のみ東京製綱)
搬器メーカー:大阪車輌工業 1993年

観察日:2006年11月1日

雲仙ロープウェイはツツジで有名な仁田峠と雲仙妙見岳を結ぶ路線で、1957年に開業した。妙見岳は1990年に噴火活動を開始した普賢岳に隣接しているが、噴火活動は妙見岳の反対側で発生したためにロープウェイ側の被害はそれほど大きくなかったようだ。

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駐車場から少し上った位置に山麓駅舎が建つ。駅舎1階にはきっぷ売り場と売店がある。

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駅舎内の階段で乗り場に向かう構造が一般的だが、ここは駅舎外側の階段で乗り場に向かう。天気が悪ければロープウェイ利用者はかなり限られると思われ、こ のような斜面を巧みに利用した駅舎ならば、それなりに合理的な配置と思われるが、今となってはバリアフリー化は難しいレイアウトといえよう。懸垂式スロー プカーでも設置するしかなさそうだ。

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歴史を感じさせる階段式プラットホーム。

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こちらが山頂駅。以前はさまざまな設備があったようだが、現在はその一部が噴火活動の展示室になっているに過ぎない。屋上は展望台になっているが、ロープウェイウオッチングの絶好のポイントでもある。

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山頂から見た1号搬器「ぎんが」。

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「ぎんが」の搬器銘板。

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搬器内部の銘板。

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こちらが2号搬器「きんせい」。
「ぎんが」「きんせい」の愛称の由来は、よくわからない。現行の搬器は先の画像にあるように1993年製であるが、公式サイトには「1962年 3月に31人乗りを36人乗りに変更」という趣旨の記述があるので、現行の搬器は少なくとも3代目、4代目の可能性もある。なお、公式サイトには開業当初は26人 乗りという記述もあるが、これは搬器交換をせずに26人から31人に定員を増加させたのか、26人乗りないしは31人乗りという記述が間違っているのかは 不明であり、今後の研究課題である。


執筆日:2007年2月14日

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