カテゴリー「JFEメカニカル」の記事

2006.12.18

索道メーカー JFEメカニカル

JFEメカニカルは、日本鋼管と川崎製鉄の合併により誕生したJFEスチールの系列会社である。親会社の統合により、両社の系列であったメンテック機構と川鉄マシナリーが合併し、2004年4月1日に発足した。

索道への進出は、川崎製鉄系の機械・橋梁メーカーだった川鉄鉄構工業が、ギラク社(オーストリア)との技術提携により1987年に参入したことで始まり、1988年には系列の川鉄商事が第3セクターの民間側出資者となっていた小海リエックススキー場において、ペアリフト3本、デタッチャブルクワッドを1本架設した。

小海リエックス第1クワッド
JFEメカニカル製クワッドリフト第1号機:小海リエックス第1クワッド 搬器形状に特徴がある

1994年には川鉄マシナリーと改称し、前述のように2004年に現社名となった。

現在も、日本索道工業会に属する現役の索道メーカーである。

小海リエックス同様に川鉄系の会社が民間側の出資者であったキューピットバレーでゴンドラを架設し、普通索道での実績も残す。

キューピットバレイ ゴンドラネージュ
JFEメカニカル製ゴンドラ第1号機:キューピットバレイ ゴンドラネージュ Swoboda社製搬器を採用

JFEメカニカルの公式サイトの「製品紹介」には、IOXアローザゴンドラリフトの画像が掲載されているが、私の知る限りこのゴンドラは、太平索道-スタデリーの製品だ。「主要納入先」を見ると、信州綜合開発(株)・医王アローザ(株)・(株)白馬舘など太平索道ユーザーの名前が連なるので、おそらくは多くの太平索道製品のメンテナンスを請負っているものと思われる。

1991年建設の置戸町南ヶ丘スキー場 No.1リフトは、施工社が川鉄鉄構工業となっているが、外観は太平索道製品とそっくりで、OEM供給を受けたか、図面提供などを受けて製作したとしか思えず、両社には何らかの接点があったと思われる。

執筆日:2006年12月18日

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2006.04.20

小海リエックス 第5ペアリフト

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小海リエックス 第5ペアリフト
事業者名:松原湖高原開発(株)
スキー場名:小海リエックス・スキーバレー
公式サイト:http://www.reex.co.jp/KOUMI/
所在地:長野県南佐久郡小海町松原湖高原
キロ程:641.36m
支柱基数:11基
中間停留場:なし
高低差:130.38m
最急勾配:23度27分
輸送能力:1200人/時
搬器台数:72台(93台)
速度:2.3m/s
回転方向:反時計
動力:電気 75kw
許可年月日:1988年5月17日
運輸開始年月日:1988年12月22日
建設年:1988年12月
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2名
山麓:原動油圧緊張
山頂:終端
索道メーカー:川鉄鉄構工業
鋼索メーカー:不明

観察日:2006年3月24日

スキー場のベースーエリアとなっている中腹のリゾートセンター付近から第1クワッドが架かる尾根とは異なる尾根に登るペアリフト。

初中級斜面をカバーするがパーク主体のコースなので一般スキーヤーは敬遠した方が無難。

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山麓は終端装置で、他のペアリフトで山頂の終端装置にはない大型の振れ止めが付いている。

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搬器背板には、他のペアリフト同様、セフティーバーを取り外した跡が残る。

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山頂の原動緊張装置。原動滑車には大型の振れ止めは無い。後ろ側に搬器やフットレスト付セフティバーが置かれている。

ここも仕様掲示と実際の搬器台数に食い違いがあり、減数運転している事がわかる。

執筆日:2006年4月20日

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2006.04.19

小海リエックス 第4ペアリフト

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小海リエックス 第4ペアリフト
事業者名:松原湖高原開発(株)
スキー場名:小海リエックス・スキーバレー
公式サイト:http://www.reex.co.jp/KOUMI/
所在地:長野県南佐久郡小海町松原湖高原
キロ程:572.03m
支柱基数:11基
中間停留場:なし
高低差:123.1m
最急勾配:25度55分
輸送能力:1200人/時
搬器台数:66台(83台)
速度:2.3m/s
回転方向:反時計
動力:電気 75kw
許可年月日:1988年5月17日
運輸開始年月日:1988年12月22日
建設年:1988年12月
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2名
山麓:原動油圧緊張
山頂:終端
索道メーカー:川鉄鉄構工業
鋼索メーカー:不明

観察日:2006年3月24日

第1クワッドと平行して架かり、その下半分をカバーするペアリフト。

第1クワッド山頂からこの第4ペア山頂までの間はちょとした壁があるが、中級者でもこなせる程度であり、その一方、この山頂から降りるコースは初級者コースとされる「H」コースでも、出だしはまったくの初級者ではちょっと厳しく感じると思われ、非常に微妙な層を相手にしたリフトで中途半端な立場。それを反映してかパンフレットにも「年末~2月末までの週末のみ運行」と明記されている。こういう限定された運行しかしないリフトは各地にあるが、行ってみないとわかならいケースも多く、こうやって明示されていると清々しく感じる。

筆者訪問日はもちろん運行されておらず、乗車はかなわなかった。

トップ画像は、ユングフラウコースから山麓を見下ろしたもので、手前が第4ペア山麓停留場、その奥に第1クワッド山麓停留場と車庫線。さらにその奥にある小さな東屋風の屋根はホテルに通じるケーブルカーの山麓駅、左手の白い建物はレストラン「エーデルワイス」だ。

さて本題のリフト。仕様の表記には搬器83台となっているが実際には66台しか取り付けられていなかった。

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山麓停留場脇には、この通り余剰搬器と取り外したと思われるフットレストが置かれており、搬器を計画的に仕様より少なく取り付けているのだろう。

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山頂停留場の終端装置は、他のペアリフトと同じ。山麓原動滑車には大型の振れ止めがあるが、折り返し滑車にはないという点も同様だ。

さて、以下はおまけ情報。上述のようにゲレンデ最下部となる本リフト山麓停留場付近から小海リエックスホテルまでケーブルカーが敷設されてる。ケーブルカーと言っても、鋼索鉄道として国土交通省の許可を受けた正規の鉄道ではなく、泉陽興業製のリフトカーである。

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リフトカーと言ってもけっこう大きく、なかなか雰囲気のある車両だ。4人が向かい合わせに座るボックスが3ヶ所あるので24人乗りという事になる。ホームボタンによる自動運転のようだが、係員はホームでボタンを押すと乗務員室に乗り込んでいた。これは、一人で山麓山頂をこなすために同乗しただけかもしれない。

Reexcable02

おどろいたのはこの仕様表示。さすが製鉄会社系の3セクだけあって、お堅いというか真面目というか。それともメーカーである泉陽興業の意向だろうか?


執筆日:2006年4月19日

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2006.04.18

小海リエックス 第3ペアリフト

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小海リエックス 第3ペアリフト
事業者名:松原湖高原開発(株)
スキー場名:小海リエックス・スキーバレー
公式サイト:http://www.reex.co.jp/KOUMI/
所在地:長野県南佐久郡小海町松原湖高原
キロ程:450m
支柱基数:8基
中間停留場:なし
高低差:77m
最急勾配:不明
輸送能力:1200人/時
搬器台数:52台(+α)
速度:不明
回転方向:時計
動力:電気
許可年月日:1988年5月17日
運輸開始年月日:1988年12月22日
建設年:1988年12月
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2名
山麓:原動油圧緊張
山頂:終端
索道メーカー:川鉄鉄構工業
鋼索メーカー:不明

観察日:2006年3月24日

ゲレンデ最上部のウェンゲンコースに架かるペアリフト。林間の初級者コースをカバーし、初心者でも楽しめると思う。ただ、初心者がここまで上がると降りるのに苦労しそうなのでお勧めできない。正式名称はNo.3ペアだが、支柱銘板にはNo.6ペアリフトと書かれているのが謎だ。当初の計画ではNo.3ペアリフトは違う位置に計画されており、完成後に改称したのかもしれない。実際、91年の立風書房のスキー場ガイドでは、アイガーコースに沿ったリフト計画線が書かれている。ただ、その時点でこのリフトは第3ペアになっている。

第2ペア以外以外のペアリフトでは、停留場付近に使われていない搬器とフットレストが置かれており、フットレストを外した上で、搬器も減数していると思われる。このリフトも仕様銘板を撮り忘れたので本来は何台なのか不明。

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第2ペア同様に山麓原動滑車には大型の振れ止めがあるが、折り返し滑車にはない。

執筆日:2006年4月18日

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2006.04.17

小海リエックス 第2ペアリフト

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小海リエックス 第2ペアリフト
事業者名:松原湖高原開発(株)
スキー場名:小海リエックス・スキーバレー
公式サイト:http://www.reex.co.jp/KOUMI/
所在地:長野県南佐久郡小海町松原湖高原
キロ程:497m
支柱基数:11基
中間停留場:なし
高低差:70m
最急勾配:不明
輸送能力:1200人/時
搬器台数:72台
速度:2.3m/s
回転方向:反時計
動力:電気 45kw
許可年月日:1989年8月21日
運輸開始年月日:1989年12月9日
建設年:1989年12月
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2名
山麓:原動油圧緊張
山頂:終端
索道メーカー:川鉄鉄構工業
鋼索メーカー:不明

観察日:2006年3月24日

ゲレンデ最下部からベースエリアである中腹に上がるペアリフト。初級者というよりも初心者向けのブライトホーンコースをカバーする。ベースエリアには第1クワッド山頂からも滑り込めるので、中級者以上には縁が薄いリフトだろう。本スキー場のリフトの正式名称は「第○リフト」ではなく「No.○リフト」であるので、本リフトも正式にはNo.2ペアと呼ばれる。

本スキー場のリフトは、乗り場に仕様が掲げてあるのが、お堅い鉄鋼会社系のスキー場らしい。せっかくの掲示なのに、いくつか撮り忘れたり、ブレ画像で判別できなかったのがまことに情けない。ここもその一つで、仕様を撮影済と勘違いして撮っていなかった。

5本あるリフトで、これだけ1年遅れの1989年製にもかかわらず、これだけ搬器がペンキ仕上げでメッキではなく、古臭く感じる。

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山麓停留場の機械カバーは角ばっていて窓が小さく、装甲車を思わせるデザイン。原動滑車に付いている大型の振れ止めと、明かに歩行者用交通信号機を転用したと思われる信号灯が目を引く。

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終端装置は日本ケーブルに似たデザイン。同じ川鉄鉄構工業の同年製である北見市八方台スキー場第1ペアリフトも同タイプであるが、あちらは折返滑車にも山麓の原動滑車と同様の大型の振れ止めがあったがこちらにはない。

執筆日:2006年4月17日

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2006.04.16

小海リエックス 第1クワッドリフト ~川鉄クワッドの第一号

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小海リエックス 第1クワッドリフト
事業者名:松原湖高原開発(株)
スキー場名:小海リエックス・スキーバレー
公式サイト:http://www.reex.co.jp/KOUMI/
所在地:長野県南佐久郡小海町松原湖高原
キロ程:1338.69m
支柱基数:23基
中間停留場:なし
高低差:299.62m
最急勾配:29度42分
輸送能力:2400人/時
搬器台数:122台
速度:4.0m/s
回転方向:反時計
動力:電気 320kw
許可年月日:1988年6月2日
運輸開始年月日:1988年12月22日
建設年:1988年12月
種別:特殊索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:4名
山麓:原動 車庫線
山頂:重錘緊張
索道メーカー:川鉄鉄構工業
鋼索メーカー:不明

観察日:2006年3月24日

小海リエックス・スキーバレーのメインラインであるデタッチャブルクワッド。これ1本でコースの大半をカバーする。ただし、まったくの初級者はトップから降りるのは辛いだろう。

本スキー場は、川崎製鉄系川鉄商事(株)(現 JFE商亊)が小海町と設立した第3セクター松原湖高原開発(株)が開発した。2001年には町が手を引いて川鉄商事の子会社となり、2004年には株主が川鉄商事から(株)シャトレーゼに交代して現在に至っている。シャトレーゼスキーリゾート八ケ岳がシャトレーゼ色を全面に出しながら、スキー場運営は外部委託しているのに対し、こちらはシャトレーゼ色をほとんど感じないにも関わらずスキー場運営は直営で行なっているようで、スタンスが異なっており興味深い。通常なら、同一エリアに同資本のリゾート施設があれば、相乗効果が期待できる運営を行なうのが自然だと思うが、どういった事情があるのだろうか?

事情と言えば、スキー場開発は川鉄鉄構工業(現 JFEメカニカル)の索道業界参入と同時に行なわれ、本リフトを始めとするスキー場開設時の4本のリフトは、オーストリア・ギラク社と技術提携した川鉄鉄構工業の最初の索道製品となった。

さて筆者は、サンメドウズを手早く済ませこちらに急ぎ、リフト券売り場でシャトレーゼの1日券を見せ「午後券を500円で買えるのですよね?」と確認する。この八ケ岳エリア4スキー場共同企画は、規模に難があるこのエリアのスキー場ではなかなか目の付け所のよい企画だと思うのだが、告知に不熱心なのは理解に苦しむ。筆者の確認した限りでは、公式サイト上での告知は、リエックスと八千穂高原のみで、しかも八千穂高原ではリエックスの午後券しか買えないような書き方だ。リフト券売り場で掲示されていたのは、シャトレーゼのみ。(八千穂は未訪問なので未確認)しかもリエックスと八千穂高原のサイト上の告知では、1日券を買ったスキー場で優待券をもらって他のスキー場に行くと説明されている。しかし、シャトレーゼではそのような告知はされていない。シャトレーゼの1日券が割引という事もあって、小心者の筆者はおそるおそる差し出したが、拍子抜けするほど淡々と「リフト券はこちらで回収させていただきます」というだけで500円で午後券を購入できた。こちらの1回券は350円なので、2回乗れば元を取ってお釣りが来る。サンメドウズで午後券を購入しなかったのは正解だった。

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山麓停留場はゲレンデの最下部にあるが、本スキー場はベースエリアが中腹にあるという特徴的なレイアウト(ただしメインレストランは最下部)なので、来場者は滑り込んでリフトに乗る事になる。停留場は壁の無い上屋方式で、斜めに配置された屋根の支柱は太平索道のデタッチャブルリフトを思い出させるが、標準的な機械カバーと似た両流れ屋根であるところが異なる。運転室も上屋の下に取り込むため、機械カバーよりはかなり大きな屋根面積となっている。さらに隣接して別棟の車庫線もある。

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地下原動方式で、少しわかりにくいが原動軸カバーがこの画像でも確認できる。最初は、原動軸の存在に気が付かず「原動停留場にしてはモーターの音がしないなぁ」と思っていた。地下原動は、同じ川鉄製を導入したキューピットバレイ第1クワッドリフトでも見ることができる。

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独特な搬器形状はトップ画像で確認できるとおりで、これも前述のキューピットバレイと同じ。クリップは、このように独特な形状をしている。また、フットレスト付である。

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山頂停留場も山麓と似た上屋方式。右側に飛び出しているのは、緊張装置となっているピットを覆う部分。支えい索が大きな誘導滑車で垂直に下方に向けられ、直接重錘がぶら下がっている。

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これが重錘ピットに支えい索を導く滑車。当然、左右で回転方向が逆で、なかなか迫力がある。

執筆日:2006年4月16日

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2006.03.11

置戸町南ヶ丘スキー場 No.1リフト

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置戸町南ヶ丘スキー場 No.1リフト
事業者名:置戸町
スキー場名:置戸町南ヶ丘スキー場
公式サイト:なし
所在地:北海道常呂郡置戸町字置戸284番地
キロ程:314.31m
支柱基数:7基
高低差:80.4m
最急勾配:28度15分
輸送能力:720人/時
搬器台数:71台
速度:1.8m/s
回転方向:反時計
動力:電気
許可年月日:1991年9月4日
運輸開始年月日:1992年1月7日
建設年:1991年12月
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:1人
山麓:原動油圧緊張
山頂:終端
索道メーカー:川鉄鉄構工業
鋼索メーカー:不明

観察日:2006年2月2日

市街地の裏山に開かれたという趣きの典型的な町民スキー場。リフトの左右にゲレンデが広がる。山に向かってリフトの右側は、滑り出しは緩斜面だが最後は急斜面でベース部に直線状に向うコースとなり、リフトの左側は大回りすれば初級者向け、直線状に滑れば中級者向けになる。

1991年の建設ながら、この時代では珍しいシングルリフト。搬器こそ一人乗りだが、原動緊張装置などは基本的にペアリフトなどとほぼ同仕様だ。

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ここも仕様が掲示されているが、住所や許可番号が入る反面、電動機出力やメーカー名が書かれておらず、リフトによって掲載内容が微妙に違うのが面白い。

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スマートな支柱とシングルの搬器の取り合わせに新鮮な感じがする。

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メーカー名やリフト名は支柱銘板に記載されていた。「第1リフト」ではなく「No.1リフト」という名称も珍しい。No.2やNo.3も作る計画があったのだろうか?

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折返滑車を下受け支持する終端装置。

さて、これらの機械装置を見ていると、銘板にはメーカー名が川鉄鉄構工業とあるものの、機械の特徴はことごとく太平索道の製品に似ている。

まずは原動緊張装置の機械カバー。角ばっており下部が直線状に絞られているのは、太平索道の機械カバーの特徴だ。すこし小さ目の画像だが、今庄365第3ペアリフトと見比べて欲しい。

次に終端装置。この鐘の鳴る丘ロマンスリフトと見比べると、ほぼ同一のデザインである事がわかる。

フランジを止めてる(と思われる)ボルトの配列に特徴のあるプレート車輪の索受輪も太平と同じであるし、支柱作業アームの中心に垂直の部材が入っているのも、この時期の太平索道でよく見られた。

つまり、どうみてもこのリフトは太平索道製なのだ。太平索道から川鉄鉄構工業がOEM供給を受けたのだろうか?

山頂監視室にJFEメカニカルのカレンダーが下げられているのが見えたので、メンテナンスは川鉄鉄構工業の末裔である同社が担当しているとみて間違いないだろう。

OKETOTICKET

リフト券はどうみてもパソコンのプリンターで打ち出したとしか思えない素朴な券だった。


執筆日:2006年3月11日

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2006.03.08

留辺蘂町八方台スキー場 第1ペアリフト

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留辺蘂町八方台スキー場 第1ペアリフト
事業者名:留辺蘂町北見市
スキー場名:留辺蘂町八方台スキー場
公式サイト:http://www.town.rubeshibe.hokkaido.jp/Contents/7D2406E1599/hahhoudai.htm
所在地:北海道北見市留辺蘂町旭公園

キロ程:457.76m
支柱基数:10基
高低差:96.72m
最急勾配:23度43分
輸送能力:1200人/時
搬器台数:67台
速度:2.3m/s
回転方向:反時計
動力:電気 55kw
許可年月日:1989年8月4日
運輸開始年月日:1989年12月24日
建設年:1989年11月
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2人
山麓:原動油圧緊張
山頂:終端
索道メーカー:川鉄鉄構工業
鋼索メーカー:不明

観察日:2006年2月1日

当初の予定では、大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイから糠平温泉スキー場に寄って足寄か陸別あたりで泊まる予定だったが、どうしても済ませないとならない仕事を旭川宿泊中に行なっていたために出発が遅れ、この行程は断念。宿泊地を北見に変更し、層雲峡から直行する事にした。直行と行っても、寄れる所には寄ってみようとまずここに立ち寄った。

スキー場はリフトをはさんで両側にゲレンデがあるレイアウトで、どちらも初級者向けというには少々斜度があるが、画像の通り幅があるのでしっかりボーゲンが出来れば初級者でもなんとかなるだろう。ゲレンデのある丘陵を裏に回りこむように初級者コースがあるが訪問したナイター時は閉鎖されていた。トップ画像はナイターではないが、これは翌日に近くを通ったので、駐車場から望遠レンズで撮り直したもの。急遽変更したスケジュールなので、こういう無駄な動きもでるが仕方ない。

スキー場自体は北海道の市民/町民スキー場でありふれたレベルだが、索道ファン的にそそるのはリフトが川鉄鉄構工業というレアなメーカーの製品である事。同社は川鉄マシナリー社を経て、親会社の合併によりJFEメカニカルとなっている。レアなメーカーと言っても、会社としては日本を代表する鉄鋼メーカーの直系であり資本金は17億円もある大会社だ。索道業界への参入は後発で、新設索道の納入実績はそれほど多くないものの、メンテナンスに力を入れているようだ。索道参入にあたってはオーストリアのギラク社と技術提携をした。

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このログハウス風の機械室は標準タイプとは思えないが、サスペンダーの低い位置に当たる振れ止めと一体化した原動滑車はギラク社の特徴なのかもしれない。ただし、1997年建設のキューピットバレイ第4ペアリフトでは、このような特徴は無かった。

1本サスペンダー吊りのペアの搬器も近年では珍しいが、これもキューピットバレイ第4ペアとは形状が違う。

RUBESHIBEPL03

技術提携先のメーカー名がこれだけ大きく明記されている仕様掲示も珍しい。

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緊張滑車の挟み込み支持やコラムの形状が日本ケーブル製にも似ている終端装置。こちらも原動滑車と同様に大きな触れ止めがある。

RUBESHIBETICKET

バスの回数券風の1回券。

リフト名称は第1ペアリフトであるが、リフトは1本だけで、第2や第3があるわけではない。

執筆日:2006年3月8日

住所訂正、2006年3月5日の合併による事業者名変更に対応しました
訂正日:2006年3月9日

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2005.03.10

キューピットバレイ 第4ペアリフト

CV4PL01

キューピットバレイ 第4ペアリフト
事業者名:株式会社キューピットバレイ
スキー場名:雪だるま高原キューピットバレイ
公式サイト:http://www.yukidaruma-kogen.com/winter.asp
所在地:新潟県上越市安塚区須川
キロ程:672m
高低差:186m
支柱:13基
輸送能力:1200人/時
搬器台数:112台
速度:2.0m/s
動力:電気
許可年月日:1997年9月24日
運輸開始年月日:1997年12月6日
種別:特殊索道
方式:単線固定循環式
搬器定員:2名
山麓:原動緊張(90kw)
山頂:終端
索道メーカー:川鉄マシナリー

観察日:2002年3月22日

ゴンドラ山頂からやや下がった位置をトップとして、ゲレンデ上部をカバーするリフト。訪問時にはトップ画像でわかるようにすでに営業を終了していた。下の終端装置の画像でわかるように、当日のトップは霧雨気味の上、ガスっていて、雪も重いので滑る気がかなり失せており、スキーヤーの気分としてはあまり乗りたいとも思わなかったが、索道ファンとしては貴重品の川鉄-ギラクだけに乗っておきたかった。

川鉄鉄構工業が川鉄マシナリーと改称してから建設したリフトで、なぜ前年の第3ペアが日ケーへの発注だったのかますます謎を深めさせる存在だ。

CV4PL02

原動緊張装置・終端装置・支柱・搬器共にけっこう日ケー製と似たデザインで、遠目に見ると見間違えるかも。

CV4PL03

固定循環式のリフトで、これだけの仕様が掲示しているのは、この年代のリフトでは珍しいと思う。

(2005年3月10日執筆)

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2005.03.08

キューピットバレイ 第2クワッドリフト

キューピットバレイ 第2クワッドリフト
事業者名:株式会社キューピットバレイ
スキー場名:雪だるま高原キューピットバレイ
公式サイト:http://www.yukidaruma-kogen.com/winter.asp
所在地:新潟県上越市安塚区須川
キロ程:924m
高低差:250m
輸送能力:2400人/時
速度:不明
動力:電気
許可年月日:1990年5月19日
運輸開始年月日:1990年12月22日
種別:特殊索道
方式:単線自動循環式
搬器定員:4名
山麓:原動緊張
山頂:終端
索道メーカー:川鉄鉄構工業

観察日:2002年3月22日

上部の中上級者向けコースをカバーするリフト。

記録では乗車したことになっており、山麓原動緊張ともメモされているが、正直言ってあまり・・というより全然印象に残っていない。搬器形状が違っていれば写真を撮っていると思うので、第1クワッドと同じだとは思うのだが、全然自信がない。

事業許可日が、ゴンドラや第1クワッドよりも8日遅い理由も興味深い。同時申請ながら、何らかの照会を運輸局から受けて、その解決に手間取ったので遅れたのか、これだけ申請自体が遅れたのか、どちらにしても何らかの固有の事情があったと思われるが、今となっては探る手段もないだろう。

執筆日:2005年3月8日

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